田沢川は山形県飽海郡平田町に位置し、その源を大森山(標高781m)に発し、山間部を西流し、途中坂本地先で平地部に出て支川小林川を合流しながら流路を西北から北へ緩やかに転じ、上北目地先で相沢川に合流する流路延長17.0km、流域面積83.0km2の一級河川である。
田沢川流域は日本海の影響を受け多雨多湿、多照の海洋性気候を示し、降雨量は梅雨期、台風期に多く、特に台風期の豪雨により災害を発生している。流域の年平均降水量は2300mm、最大日雨量206mm、年平均気温は9.7℃、冬期間の積雪量は2〜3mである。昭和46年7月16日、日量260mmという50年に1度という大きな集中豪雨により未曾有の大水害を被った。
このような水害を解消するため田沢川ダムは、最上川水系相沢川の山形県飽海郡平田町大字山元地先に昭和61年建設に着手以来16年の歳月をかけて、平成13年に完成した。
このダム建設記録について、山形県田沢川ダム建設事務所・株式会社建設技術研究所編『田沢川ダム工事誌』(山形県・平成14年)がある。
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