《このごろ》
堤体のライトアップと節電

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 北陸地方整備局のHPの記者発表欄に『−三国川ダム「夜間照明(ラ イトアップ)実施のご案内−「ダムの夜景」を見にきませんか?』(平成25年8月7日付け)という記者発表資料があった。


 今まで、三国川ダムは毎年5月から11月までの7ヶ月間ライトアップをおこなっていた。しかし、一昨年の新潟福島豪雨でライトアップを中止して、昨年からダム管理所は節電に取り組むという方針で堤体の夜間照明を自粛してきた。今年は8月9日(金)〜18日(日)の期間限定で夜間照明を実施するとしている。たしかに節電に努力することは大切なことであり不要な電力消費はさけるべきであると思う。しかし、本年に節電目的でライトアップを自粛しなければならない意味がよく理解できない。

 三国川ダムのダムカードに記載されているダムの目的には「FNWP管理用P」とある。ここに書かれている「管理用P」とはダムの管理用発電のことで、三国川ダムは自前で発電しており商用電力を使っていないと思う。前に三国川ダムで「管理所で使用する電力は東北電力の商用電力ではなく、すべて自前の電力である。」と聞いた。その「すべて」の中には、ライトアップの電力も含まれるはずである。本年、自前で発電した電力さえも自粛しなければならないような電力の非常事態でもない。東北電力のHPでは「上手な電気のご使用や無理のない範囲での節電へご協力いただきますようお願いいたします。」と言っており、「2010年並みの猛暑となった場合でも、お客さまにご協力をいただいております節電の定着分等を見込むと、一定の予備率を確保できる見通しです。」というコメントをしている。このことから、それほど切迫した電力事情であるとも思われない。

 また、三国川ダムは、平成5年に「地域に開かれたダム」に指定された第1号のダムであ る。この「地域に開かれたダム」は、堤体、ダム湖及び周辺区域の整備等の事業を計画的、一体的に推進することで、自然環境や施設等の機能を高め、利用を促進し、地域の活性化を図る目的で事業を実施するもので、その一環としてのライトアップも必要ではないか と私は考えている。その意味からも、電力危機の問題がなければ、今までどおり5月から11月までのライトアップをおこなって欲しいと思う。

 最後に、「ダム百選」の第11回『ライトアップの映えるダム』の中で萃香氏は、三国川ダムについて「ロックフィルダムでライトアップするところは珍しいと思います。ぜひ 一度ご覧ください。」とおっしゃっています。


ライトアップされた三国川ダム(撮影:萃香)

 もっとも、私自身は真っ暗な山道を一人で運転するのは、怖くて、ちょっと苦手です。

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(2013.9.4、のりちゃ)
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