《このごろ》
第7回「語りべの会」に行ってきた

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平成28年2月17日(水)に、東京大学本郷キャンパスでダム工学会主催の第7回「語りべの会」があった。「語りべの会」はダム工学会若手の会が実施しているもので、実行委員の石田哲也先生の報告によれば、概要は、次のようなもので、これまで6回開催してきている。


今回の特徴は、一般のダム好きの方が「語りべ」やパネリストとして登場している点だろう。思い出されるのは、平成20年12月の第3回が似たようなタイプものだった。このときは、ダム好きの萩原さんと宮島さんが「語りべ」として登場し、新鮮さが感じられたイベントとして記憶に残っている。


第7回語りべの会全体風景

今回のプログラムは、事前情報によると次のようなものであった。ところが、語りべの一人の星野夕陽さんが突然インフルエンザのためドクターストップがかかって欠席。それで、パネルディスカッションに出席予定だった夜雀さんが、急遽語りべとしてプレゼンテーション。元々パネルディスカッションのために用意したプレゼンテーションに、星野さんが予定していた内容を一部加えたようだ。また。パネラーとして、若手の会実行委員の神部隆幸さんが加わっていた。総合司会とパネルディスカッションのコーディネーターは中野朱美さん。



濱口会長開会挨拶


石田先生「若手の会 活動方針・実績紹介」

土屋信行さんの講演「東京(江戸)を守るための河川の変遷」は、タイトルにあるようなことも含まれるが、主に、「平成27年9月関東・東北豪雨」の際の鬼怒川決壊から学ぶべき反省・教訓を取り上げたもの。豊富な画像と動画を使い、歯切れ良くかつ説得力があり、いつもながらに聴衆を引きつける。


土屋さんの講演

夜雀さんの講演は「ダムの仕事でよく勘違いされていることについて」と題して、前半はタイトルにあるような内容で、「ダムなのにダムカードがないっておかしい」「ダムなのに洪水調節をしなかった」「ダムが洪水の時に放流していた」など、一般の人の誤解について本当はこうなのだと真実を説明。後半では、鬼怒川洪水の際に4ダムが如何にがんばったかをハイドログラフを示して解説。全体として、専門家をうならせるような高度な内容を含むものだった。


夜雀さんの講演

最後にパネルディスカッションがあり、その後に場所を変えて交流会があった。


パネルディスカッションの様子

当日の参加者は、見渡したところダム工学会の会員が中心で、学生がいて、全く一般の方は少ないようだった。お二人の「語りべ」の講演は、一般の方に是非聞いてほしいと思うような内容だった。次回、あるいは別の機会でも、このようなイベントを数多く実施していくことが必要ではないだろうか。

(2016.2.24、Jny)
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 (夜雀)
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