■既設の帝釈川ダム
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(歴史) |
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帝釈川ダムは水力発電を目的として大正9年に着工し、大正13年、高さ56.4mで完成した重力式コンクリートダムである。 その後、昭和6年に約6m嵩上げされ、最終的な高さは62.1mとなっている。
我が国では最も古い時代のダムに属し、完成当時としては国内最大級のダムであり、高さは日本一だった。
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(特徴) |
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・ダムサイト
ダムサイトは、両岸が石灰岩の絶壁になっている河川の狭隘部で、ダムは堤頂長が高さの約半分しかなく、正面から見た形は楔状という他に類を見ないダム形状である。
このため、31,000m3の堤体積に対して総貯水容量が14,278,000m3という極めて貯水効率のよいダムとなっている。
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ダム上流側から |
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下流から
堤頂長35.15m、堤高62.1mの縦長ダム |
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・ダム本体
ダムの上流面勾配は1:0.0745、下流面勾配は1:0.665で表面は石張りになっており、平面的にはアーチ形状をなしている。
洪水吐はダムとは別の位置にトンネル式で設けられており、堤体そのものには洪水吐がなく全て非越流部となっている。
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・立地環境
ダム・貯水池周辺は、比婆・道後・帝釈国定公園第1種特別地域に、また、国指定の名勝「帝釈川の谷」に指定されており、広島県でも有数の観光地である「帝釈峡」の中心に位置し、貯水池では観光事業(遊覧船)が営まれるなど地元にとって貴重な観光資源となっている。
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貯水池(神竜湖)と遊覧船 |
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