コンクリートダムの建設では、多量のコンクリートを堤体の打設位置にまで運ぶ必要があるが、よく使用されるケーブルクレーンは、ダム天端より上部の地山を掘削して設置されるために、自然の改変が大きい。そこで、より自然改変の少ないコンクリート運搬設備・ライジングタワーが開発され、鷹生ダムで使用されている。開発した清水建設は、(財)ダム技術センターから「ダム建設技術・審査証明」を取得している。
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《ライジングタワー》
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ライジングタワーは、ダム堤体上流に設置して、コンクリートを河床付近(下方)から堤体上(上方)に運搬する設備であり、
・ダム堤体に沿って鉛直に設置されたマスト ・コンクリートバケットを昇降させる巻上装置 ・バケットを横行させる横行装置 ・横行装置のガイドとなる水平ジブ ・マストと水平ジブをつなぐガイドマスト ・堤体の打設に応じて上昇する昇降部
により、構成されている。 |
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《自然環境に優しい》
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既存のコンクリート運搬技術であるケーブルクレーンは、その設置のためにダム天端より上部の地山を掘削する必要があり、自然改変の程度が大きい。ライジングタワーは、河床付近に設置するので、天端より上部の掘削が発生せず、自然改変を少なく抑えることができる。 また、ケーブルクレーンは、高い位置にワイヤーを張ることになるので、鳥類の飛翔への影響が懸念されるが、ライジングタワーはワイヤーを張ることがないので、このような心配はない。 自然環境を守る上で、より優れた技術だということができる。 |
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(ダンプトラックの運搬) |
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資機材などの堤体内への運搬にも利用できる。
ダンプトラックを台車に搭載 |
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[関連ダム]
鷹生ダム
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(2004年3月作成)
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