全項目表
 
ダム番号:2923
 
鷹生ダム [岩手県](たこう)


11/09
ダム写真

(撮影:だい)
084558 Kei
076845 北国のNAGO
076850 北国のNAGO
076849 北国のNAGO
  →フォト・アーカイブス [ 提供者順 / 登録日順 ]
どんなダム
 
コンクリート運搬にライジングタワー
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コンクリート運搬にライジングタワー [写真](撮影:安河内孝)
地場産品のダム
___ ダム建設に使用しているコンクリート材料は、セメント原料の石灰岩、砕石や砂、そして水と、全て地元日頃市町産。全国でも珍しい地場産品のダム。
メモリアルストーン
___ 10〜15pほどの大きさのコンクリート骨材。県道脇の展望ステージ上に置いてあるので、石に誰でも好きなことを書き込める。将来の夢などを自由に。それが鷹生ダムの堤体の一部になる。定礎式のときは、礎石(重さ約280s)を堤体にすえ、地元日頃小・中学校の児童生徒全員が将来の夢を記したメモリアルストーンを礎石のまわりに納めて、コンクリートを流し込んだ。

地域と歩むダムづくり
___ ダムを核とした地域づくりに取り組む。モデルコミュニティ計画「みんなで創ろう 元気な町 日頃市」を策定、実践。ダム湖畔植樹会を開催し法面緑化。日頃市の「宝」を紹介する冊子「宝と生きる日頃市」を発行。「宝」の案内板、道標などを設置。地域の活性化を図り、地域と歩むダムづくりを目指す。
イヌワシが生息
___ 鷹生ダムが建設されている五葉山周辺には、絶滅危惧種のイヌワシの生息が確認されている。ダムサイト上空もしばしば飛翔。毎年モニタリング調査を実施するとともに、営巣期と抱卵期にあたる12月から3月まで砕石用原石採取のための発破作業を休止、低騒音型機械の使用、砕石製造施設に防音壁を設置など、自然との共生を目指す。
五葉山県立自然公園
___ ダム貯水池の一部を含む一体は五葉山県立自然公園。ホンシュウジカをはじめ、カモシカ、ツキノワグマ、ニホンザル、そしてイヌワシやフクロウなどたくさんの動物が生息。豊かな自然が残る。
ダム湖は「五葉湖」
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大船渡市が市民から鷹生ダム湖の名称と、湖畔を経て五葉山に至る県道唐丹日頃市線の愛称公募。2006年9月、それぞれ「五葉湖」「しゃくなげロード」に決まったと発表。シャクナゲは県立自然公園の五葉山の初夏を彩る。
[写真](撮影:北国のNAGO)
テーマページ 自然環境に優しいコンクリート運搬設備  〜ライジングタワー〜
左岸所在 岩手県大船渡市日頃市町大字上甲子  [Yahoo地図] [DamMaps] [お好みダムサーチ]
位置
北緯39度09分20秒,東経141度42分07秒   (→位置データの変遷

河川 盛川水系鷹生川
目的/型式 FNW/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積 77m/322m/328千m3
流域面積/湛水面積 17km2 ( 全て直接流域 ) /39ha
総貯水容量/有効貯水容量 9680千m3/9000千m3
ダム事業者 岩手県
本体施工者 清水建設・熊谷組・佐賀組
着手/竣工 1985/2006
ダム湖名 五葉湖 (ごようこ)
ランダム情報 【コンクリートダムの工法】拡張レヤ工法
【ダム工事年表】仮排水路(1999.2〜2000.3) 本体掘削(2000.3〜2000.11) 本体打設/盛土(2001.3〜2004.6)
ダムカード画像コレクション
鷹生ダム Ver.1.0 (2009.03)
リンク ウィキペディア・鷹生ダム
ダムニュース/鷹生ダム サーチャージ水位到達(ダム技術センター)
ダムニュース/鷹生ダム試験湛水開始(ダム技術センター)
ダムニュース/鷹生ダム堤体コンクリート打設完了(ダム技術センター)
鷹生ダム建設(堤体工)工事(社団法人日本土木工業協会)
地域とともに歩む鷹生ダム(後編)(岩手県)
地域とともに歩む鷹生ダム(前編)(岩手県)
参考資料
■原石山に含む有害物の除去対策 −鷹生ダムの事例− / 佐藤秀一
【ダム日本 No.648(H10.10)】
■地域と歩むダムづくり−鷹生ダムとふるさとおこし−/村井研二
【ダム日本 No.689(H14.3)】
■鷹生ダムの新型コンクリート運搬設備/村井研二 −自然との共生をめざして−
【ダム日本 No.689(H14.3)】
■鷹生ダムの新コンクリート運搬システム(ライジングタワー)について −自然との共生をめざして− 岩手県大船渡地方振興局鷹生ダム建設事務所ダム建設監  菅原 佐
【第51回ダム施工技術講習会(H14.7.16)】
■鷹生ダムの施工について/小松勝治・菊池俊彦 −自然との共生と施工の特徴−
【ダム日本 No.708(H15.10)】
諸元等データの変遷 【12最終→13当初】本体施工者[清水・熊谷・佐賀組→清水建設・熊谷組・佐賀組]

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自然環境に優しいコンクリート運搬設備 
〜ライジングタワー〜

 コンクリートダムの建設では、多量のコンクリートを堤体の打設位置にまで運ぶ必要があるが、よく使用されるケーブルクレーンは、ダム天端より上部の地山を掘削して設置されるために、自然の改変が大きい。そこで、より自然改変の少ないコンクリート運搬設備・ライジングタワーが開発され、鷹生ダムで使用されている。開発した清水建設は、(財)ダム技術センターから「ダム建設技術・審査証明」を取得している。
《ライジングタワー》

 ライジングタワーは、ダム堤体上流に設置して、コンクリートを河床付近(下方)から堤体上(上方)に運搬する設備であり、

・ダム堤体に沿って鉛直に設置されたマスト
コンクリートバケットを昇降させる巻上装置
バケットを横行させる横行装置
・横行装置のガイドとなる水平ジブ
・マストと水平ジブをつなぐガイドマスト
・堤体の打設に応じて上昇する昇降部

により、構成されている。
 


《自然環境に優しい》

 既存のコンクリート運搬技術であるケーブルクレーンは、その設置のためにダム天端より上部の地山を掘削する必要があり、自然改変の程度が大きい。ライジングタワーは、河床付近に設置するので、天端より上部の掘削が発生せず、自然改変を少なく抑えることができる。
 また、ケーブルクレーンは、高い位置にワイヤーを張ることになるので、鳥類の飛翔への影響が懸念されるが、ライジングタワーはワイヤーを張ることがないので、このような心配はない。
 自然環境を守る上で、より優れた技術だということができる。

《運搬の様子》

(コンクリートの運搬) 
ライジングタワーに吊られたコンクリートバケットが、トランスファーカからコンクリートを受け取る

吊り下げられたコンクリートバケットが徐々に上昇してゆく

コンクリートバケットを水平移動させて堤体内へ

バケットから堤体上のダンプトラックコンクリートを放出する

(ダンプトラックの運搬) 
資機材などの堤体内への運搬にも利用できる。

ダンプトラックを台車に搭載


ダンプトラックを載せた台車が堤体内へ水平移動

(2004年3月作成)


→ ダム便覧の説明
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