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6.鵜飼川−小屋ダムの建設


小屋ダム

 鵜飼川の上流端は石川県珠洲市宝立町泥木であって、芦谷川を併合し、珠洲市鵜飼で飯田湾に流出する延長 10.24kmの二級河川である。

 鵜飼川の中流部は河積が小さく屈曲しており、昭和36年、40年、41年、43年と出水がおこった。とくに昭和36年6月26日の豪雨災害は、浸水家屋35戸、田畑の冠水及び流失13haに及び、被害総額 5.3億円(昭和53年換算額)に達した。
 これらの水害に対する抜本的対策として、昭和48年4月小屋ダムは着工し、平成5年3月珠洲市宝立町柏原地先に完成した。

 ダムの目的は次のようなものである。

・ ダム地点の計画高水流量 180m3/s のうち 130m3/sの洪水調節を行う。
・ ダム下流沿岸76.7haの既得用水の補給を行い、流水の正常な増進を図る。
・水道用水として、珠洲市に対し、ダム地先において、 0.124m3/sの取水を行う。
・ ダム管理用発電として最大出力 270kwの発電を行う。

ダムの諸元は、堤高56.5m、堤頂長 240m、総貯水容量 305万m3、型式は中央コアー型ロックフィルダムである。起業者は石川県、施工者は青木建設(株)、清水建設(株)、真柄建設(株)共同企業体で、事業費 189億円である。
 なお、補償関係は用地取得面積46haとなっている。


『湖底の風景−能登・小屋ダムの自然』

 この小屋ダムについて、佐藤弘孝写真集『湖底の風景−能登・小屋ダムの自然』(十月社・平成5年)があり、鵜飼川、芦谷川の渓谷美、優雅な満水の小屋ダム(宝水湖)を写し出す。佐藤弘孝さんはこの小屋ダム建設工事に携わった技術者である。技術者の義務として、「地元の皆様が生まれ育った故郷の自然と宝水湖の湖底にあったことを忘れずに、新しく誕生した自然とダムが第2の故郷となり、発展的に次代へ引き継がれることを祈って」と、編集されている。

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