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生コンを使用したダムの施工
(つづらダム)

 つづらダムは、長崎県北松浦郡小佐々町に建設された多目的ダム(生活貯水池)。堤高21.6mの小規模な重力式コンクリートダムだが、建設に当たっては、経済性の比較を行って、通常の現場でのコンクリート製造に代わって、生コンレディーミクストコンクリート)を購入して、それを使用した。以下はその施工の様子です。

平成15年1月に最終打設を終え、試験湛水開始を待つつづらダム
 
■コンクリートの運搬

アジテータ車で運ばれてきたコンクリートクレーンに釣り下げられたバケットに。アジテ車1台の容量は4.5m3。

2台のバケット(1.5m3)を使用することにより、アジテータ車の待機ロスを低減させた。
バケット運搬については、上流側より100tクローラクレーンによった。
 初打設  平成14年 9月 6日
 最終打設 平成15年 1月22日
打設の最盛期は10月で月間2,600m3を打設した。


■締固め

締固めはΦ70mmの高周波バイブレータにより対応した。
ダム用バイブレータ(φ130mm)を使用した場合、粗骨材の沈下速度が速くなり、足下が確保できないことや、下層に粒径の大きい骨材が集中すること等の問題が判明した。


■温度応力対策

打設が夏場にかかる場合はプレクーリングを実施し、コンクリートの温度上昇を抑制した。
  プレクーリング 
   練混水:冷却プラントによる
   粗骨材:冷風冷却
  材料の温度上昇抑制 
   ミキサー車:幌付き
  コンクリート養生方法 
   水平面:湛水養生
   上下流面:散水養生
冷却プラント

幌付きアジテータ車
[出所]第53回ダム施工技術講習会
[関連ダム]  つづらダム
(2003年8月作成)
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