ダムツーリング12日目。昨日に続いて快晴で、早速大田市に近い清滝ダムから見学を開始しました。清滝ダムは洪水調節用のアースダムで普段は水を溜めていません。洪水吐が特徴的で、L字型に曲がっています。
清滝ダム
清滝ダム洪水吐
L字型をしている
大田市市街地を抜け、県道30号線から56号線に入って三瓶ダムを見学。洪水調節や上水道用水の為の重力式コンクリートダムです。
三瓶ダム
三瓶ダムにて
三瓶山付近にて
男三瓶山(標高1126.2m)を中心に6つの連峰が連なる観光名所
三瓶山の西側を回りながら県道40号線に入り、山を下りました。国道375号線に入ってすぐに浜原ダムがあります。江の川本流を堰き止めている中国電力鰍フ発電用堤体です。
浜原ダム
浜原ダムにて
浜原ダムから県道166号線(石見銀山道路)で山を越え、国道54号線、県道326号線と通って来島ダムへ。中国電力鰍フ発電専用堤体です。しかし、嘗ての洪水の際に放流したことで下流に被害が出たことから、洪水調節の目的も含まれるようになるようです。来島ダム下流には志津見ダムを建設中で、このダムが神戸川流域における洪水調整の要になると思われます。国道184号線を下り、志津見ダム建設現場を見学しました。
来島ダム
来島ダムにて
志津見ダム建設現場
志津見ダムから出雲市方面に下り、県道185号線に入って稗原ダムを見学。灌漑用のダムで、普通はダム横にある管理所が、左岸の山の上にあります。
稗原ダム
管理所は左岸の山の上にある
稗原ダムにて
稗原ダムから西に向かい、塩田ダムを見学。灌漑用のダムで、周囲は山深い感があります。北上して大谷ダム、千本貯水池堰堤を見学。大谷ダムは上水道用のダムで、ダム付近は立ち入り禁止になっていました。従って下流側からの一葉だけとなりました。千本貯水池堰堤はダム便覧に掲載されていない堤体でした。しかし堤高15.76mで、平成26年までの水利標識が建っていることから、現在も使用されていることを確認。ダム協会様に後日申請することとしました。石張りの導流部はとても趣があります。
塩田ダム
大谷ダム
導流部は各洪水吐ごとに仕切ってあるようだ
千本貯水池ダム導流部
石張りの導流部は越流していればとても美しいものだろう
ダム概要
堤高は15.76mあると書いてある
平成26年までの水利標識
土木遺産の証
千本貯水池ダムでかなりの衝撃を受け、感動して次の山佐ダムへ向かいました。山佐ダムは洪水調節と上水道用水の確保を目的としたダムです。ダム湖名は山美湖(やまびこ)といいます。
山佐ダム
山佐ダム貯水池
ダム湖名は山美湖(やまびこ)
山佐ダムから県道45号線を戻り、国道432号線を遡って布部ダムに到着。洪水吐の配置が独特で、オリフィスゲートが露出しているのはあまり例がないんじゃないかと思います。
布部ダム
布部ダムにて
布部ダムから更に432号線を遡り三成ダムを見学。三成ダムは島根県所有の発電用堤体で、日本におけるアーチダムの最初のものです。着工したのは宮崎県の上椎葉ダムが先ですが、竣工したのはこの三成ダムが先です。両岸をコンクリート重力式のようにしているのも、まだアーチの技術が完成されていなかったことが関連しているでしょう。このダムも昔から見たかったダムの一つですが、下流側から撮影できる場所がありませんでした。
三成ダム
両岸にあるゲートは排砂用のものらしい
三成ダム右岸上部より
三成ダム見学終了時点での時刻は17:30頃でした。急いで次の阿井川ダムへ向かいました。中国電力鰹蒲Lの発電用堤体です。
阿井川ダム
阿井川ダムにて
阿井川ダムの撮影を終え、宿泊先の三次へ向かいましたが、県道39号線を走行中に高暮ダムの看板を見つけました。時間が遅いのでこの日に行くのを諦めていましたが、せっかくなので行ってみることにしました。高暮ダムに向かう県道456号線は物凄く細い道でした。ダム湖周囲では道に砂が浮いていて、ダム湖に落っこちそうになりながら恐る恐るバイクを走らせました。へろへろになって高暮ダムに到着。高暮ダムは中国電力鰹蒲Lの発電用重力式コンクリートダムです。土木遺産にも選定されています。更に下流にある沓ヶ原ダムまでも細い道が続きます。
高暮ダム
天端から見た右岸側
小さいながらも展望台がある。
高暮ダムにて
沓ヶ原ダム
沓ヶ原ダムも中国電力鰍フ発電用堤体です。1942年、太平洋戦争中に竣工という古いダムです。
19:35頃、この日最後の撮影を終えて三次に向かいました。沓ヶ原ダム下流側からは道が広くなってきます。三次まで20Km。普段ならそれほどでもない道のりですが、この日は物凄く長く感じました。三次のホテルに辿り着くと、ビールを飲んで寝てしまいました。