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■ダムツーリング10日目(5月6日):山口県最終日、未訪ダムを多く残して広島へ

ダムツーリング10日目。昨日の大雨で未訪問のダムが増えてしまい、早朝に起きてコース取りを練り直しました。小雨の降る中ホテルを出発し、岩国から近い弥栄ダムから見学を開始しました。弥栄ダムは直轄ダムとして、山口県と広島県の県境を流れる小瀬川に建設された重力式ダムです。両岸は緩くカーブを描いており、上から見下ろすと鳥が羽を広げているような感じに見えます。


弥栄ダム
両岸が屈曲している


右岸展望台より見下ろした弥栄ダム
もう少し上から撮影できるが、この日は雨だったのでここで断念


弥栄ダムにて

弥栄ダムから国道186号線を北上し、途中県道289号線に入って渡之瀬ダムへ向かいました。中国電力鰍フ所有する発電用堤体です。木が生い茂っていて、下流側からはうまく撮影できませんでした。


渡之瀬ダム
下流から撮影するとこんな感じ


渡之瀬ダム貯水池
霧がかかって幻想的


渡之瀬ダムにて

渡之瀬ダムから国道186号線に戻って小瀬川ダムを見学。堤体の割に大きなラジアルゲートが付いてい
ます。下流側から撮影するのを忘れてしまい、そのまま次の生見川ダムへ向かいました。生見川ダムは重力式コンクリートダムで、山口県にあるダムとしては堤高の高いダムです。当日は消防団の放水訓練が行われていました。邪魔になると悪いので、下流側からの撮影は行いませんでした。


小瀬川ダム


生見川ダム


放水訓練中


生見川ダムにて

生見川ダムを見学後、国道187号線から434号線に入りました。平瀬ダムを建設中のようですが、ダムサイトには近づけないようで、そのまま水越ダムに向かいました。水越ダムは山口県所有の発電専用ダムです。錦川本流を堰き止めている為堤高の小さなダムながら大きな洪水吐を持っています。


平瀬ダム建設現場付近


水越ダム

水越ダム上流には菅野ダムがあります。天端を国道434号線が通っています。ダム直下に発電所を持ち、ゲート開閉用としてクレーンが設置してあります。そのため、ダムは出っ張った形をしています。


菅野ダム


菅野ダム管理所前にて
天端を国道434号線が通っている

菅野湖を遡り、国道315号線に入って向道ダムに到着。ゲートピア上の機械室や、すり鉢状の導流部、ゲートの色等、広島県の二級ダムに似ています。続いて向道ダム下流から国道376号線に入り島地川ダムを見学。島地川ダムは、旧建設省が世界に先駆けて開発したRCD工法を用い建設された、最初のダムです。


向道ダム


ちなみにこれは広島県の二級ダム
上の向道ダムと酷似している


島地川ダム
世界に先駆け、RCD工法を使って建設された


島地川ダム脇のRCD記念碑

島地川ダム見学後、一度向道ダム方向に戻り、県道3号線から川上ダムへ向かいました。川上ダムは洪水調節や用水確保の為のダムですが、嘗ての堤体を16.5mも嵩上げした経歴を持ちます。


川上ダム
赤いゲートが目立つ


川上ダムにて

川上ダムからは東へ向かい、末武川ダムを見学しました。ダムの天端には文学碑がずらりと並んでいます。ダム湖側から見ると半円形の洪水吐を持っているのが見えました。


末武川ダム


末武川ダム天端
文学碑が並ぶ


末武川ダム洪水吐
半円形の洪水吐を持つ


末武川ダムにて

末武川ダム見学後上流に向い、温見ダムを見学。古いダムですが赤いラジアルゲートはそれを感じさせないようです。


温見ダム
下流側より


温見ダム天端にて


温見ダムにて

温見ダム見学終了時点での時刻は15:30頃でした。しかし、この日の宿泊先は広島であったため、少し早いけどこの日のダム巡りを切り上げました。柳井市にある黒杭川ダム等は次回のダム巡りで回ることとし、山口県を離れました。広島へ向かう途中再び大雨に遭遇、高速道路を走行中であった為合羽を着ることができず、ずぶ濡れになって広島のホテルに到着。早速服を乾燥させ、ホテル内の居酒屋で一杯やって部屋に戻りました。明日のルートを変更して眠りに就きました。

 


■ダムツーリング11日目(5月7日):龍姫様に会えた日

ダムツーリング11日目。ここまででかなりの未訪ダムが増えてしまいました。この日もルートを変更し広島の西にある梶毛ダムから見学を開始しました。見学中に職員の人が出てこられて、関東からダム巡りに来た旨を説明するとびっくりしていました。梶毛ダムはまだ試験湛水中でした。しかし、集水面積が狭いのと、すでに不特定用水を供給しているためになかなか水が溜まらず困っているとのことでした。続いてそのお隣にある魚切ダムへ向かいました。赤いゲートがシンプルな白い堤体に良く映えます。


梶毛ダム
当時試験湛水中


魚切ダム


魚切ダムにて

魚切ダムから国道433号線を通ってを北上し、宇賀ダムを目指しました。ダムの下流側を導水管が通っています。堤体は苔生して味があります。


宇賀ダム
下流側を導水管が通っている


宇賀ダム左岸側より


宇賀ダムにて

宇賀ダム見学後、国道191号線から54号線に入って南原ダムを見学しました。南原ダムは中国電力鰹蒲Lのロックフィルダムで、上流にある明神ダムとの間で揚水発電を行っています。南原ダムは堤体に近づくことはできません。さらに上流の明神ダムは見ることすらできません。しかし、その明神ダム登頂に成功した神が広島県に存在していると言われています。国道54号線を更に北に向かうと土師ダムがあります。カラフルに塗り分けられたゲートが特徴です。当日は設備の改修工事で堤体に立ち入ることはできませんでした。


南原ダム


土師ダム
カラフルな配色


土師ダムにて

土師ダム見学後、県道5号線を通って山を迂回し、千代田I.Cから中国道戸河内I.Cで高速を下り、いよいよ温井ダムを目指しました。下流側に滝本ダムと呼ばれる小堰堤があったのでまずはこれを見学し、その後温井ダムへ。温井ダムはアーチダムとしては黒部ダムに次ぐ高さを誇り、非常に美しいアーチをしています。直轄ダムであるために見学設備も整っています。


滝本ダム


温井ダム


温井ダム直下より


温井ダム
ダム湖側より


温井ダムにて

温井ダムを十分堪能し、上流の王泊ダムに向かいました。王泊ダムは中国電力鰍フ発電用ダムです。ダム下流側を導水管が横切っており、ダム湖には新旧の橋脚が見えます。


王泊ダム


王泊ダム脇にて
新旧の橋脚が見える

王泊ダムを見学後温井ダム方面に戻り、国道191号線を北上して柴木川ダムに到着。中国電力鰹蒲Lの小さな重力式コンクリートダムです。元々ダム便覧にも記載されていなかったダムのようです。更に191号線を進んで樽床ダムを見学。中国電力鰹蒲Lで、ダムの規模の割にはダム湖が広いです。ダム湖は聖湖と呼ばれています。


柴木川ダム


樽床ダム


樽床ダムにて

樽床ダム見学後、山を越えて島根県入りしました。国道191号線をかっ飛ばして嵯峨谷ダムに到着。普段は水を溜めない防災ダムです。夕暮れ時は迫り、急いで次の笹倉ダムへ向かいました。笹倉ダムは元々防災ダムでした。しかし不特定用水確保の必要が生じ、再開発されました。ダム湖名も付き、天端には笹波湖と銘板がありました。


嵯峨谷ダム


笹倉ダム


笹波湖の銘板


笹倉ダムにて

笹倉ダムの隣に大峠ダムがありますが、ダムに向かう道は通行止めで断念。益田川ダムに急ぎました。益田川ダムは竣工前で、記念碑もシートがかかったままでした。常用洪水吐は河床部と同じ高さにあり、普段は全く水を溜めないという珍しい構造を持ちます。


益田川ダム


ダム湖側より見た益田川ダム
河床に洪水吐があるため、水は溜まらない

国道191号線をかっ飛ばしてきたため、御部ダムに立ち寄るのを忘れていたことを思い出しました。ここまで来てしまうと津田川ダムの方が近いので、津田川ダム見学後に御部ダムに向かうことにしました。津田川ダムも防災ダムです。


津田川ダム
下流側より


津田川ダム右岸側より

津田川ダム見学終了時点での時刻は18:30頃でした。急いで国道191号線を遡り、御部ダムへ向かいました。御部ダムは洪水調節や発電などの目的で建設されたようですが、あまり水を溜めていません。陽が沈む直前まで撮影を続けました。


御部ダム


御部ダム天端にて

御部ダムの撮影を終え、19:20頃に御部ダムを後にしました。浜田ダムなど、行けなかったダムが幾つか残りました。国道9号線に出て、疲れ果てた体を引きずるように一路、宿泊先の出雲市を目指しました。出雲市まで約120Kmあり、途中食事をしてから夜の国道9号をひたすら走り続けました。やたら飛ばすトラックが多く、一般道で80Km/h程で走っています。速いトラックに付いて行き、夜遅くに出雲市のホテルに到着。着替えてそのまま寝てしまいました。



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