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■ダムツーリング16日目(5月12日):最終日

ダムツーリング16日目。いよいよ今回のダムツーリング最終日。まずは倉吉から西に向かって桜溜池を見学。丘陵地にある溜池です。そのすぐ北側には西高尾ダムがあります。灌漑用のロックフィルダムです。


桜溜池ダム


西高尾ダム
灌漑用のロックフィルダム

西高尾ダム見学後、南に向い、池の谷ダムを見学しました。灌漑用のアースダムで、ダム湖側に水路が通っています。その上流部には幾つかのアースダムが存在しています。横谷ダムは最初は横谷ダムと特定できませんでしたが、取水設備に横谷溜池の文字が見て取れました。


池の谷ダム
ダム湖側に水路が通っている


横谷溜池ダム
貯水池の水は抜かれている


横谷溜池ダム取水設備の銘板

その周囲には2つのアースダムがありましたが、一方は堤高が低く、もう一方はアースダムなのか道路なのか判断できませんでした。今思うと、後者は中尾尻溜池だったのではないかと思われます。その上流部に、地図上で狼谷溜池ダムと書かれた溜池ダムがあります。これは更に上流の狼谷溜池(大山池)とは別のもので、調査しなければなりません。


狼谷溜池ダム
上流の狼谷溜池と同じ名前


狼谷溜池(大山池)
後方に見えるのは大山

狼谷溜池見学後、国道179号線を通って苫田ダムに向かいました。このダムはラビリンス型洪水吐を持つダムとして有名です。常用洪水吐として引張りラジアルゲートを採用しているのも特徴です。


苫田ダム


苫田ダム洪水吐
ラビリンス型洪水吐と呼ばれる


引張りラジアルゲート上の堤体内展望台より見た下流側


展望台より見た引張りラジアルゲート


苫田ダム下流より


苫田ダムにて

苫田ダムの脇には苫田鞍部ダムがあります。このダムはコンクリート表面遮水型のロックフィルダムで、ダム本体としては小淵防災ダム、石淵ダム、野反ダム、皆瀬ダム以来建設されていなかったものです。


苫田鞍部ダム


ダム湖側から見た苫田鞍部ダム

苫田・苫田鞍部の両ダム見学後、途中の一の谷池ダムと極楽寺池ダムはパスして、県道75号線に入って香々見ダムに向かいました。ダム付近は土砂崩れの為工事中で、堤体には近づけませんでした。ダム湖側から撮影し、そのまま峠を越え県道336号線に入って黒木ダムに到着。中規模の重力式コンクリートダムです。竣工は1966年で銘板も「黒木堰堤」となっていますが、不思議と古いダムには見えませんでした。


香々見ダム
ダム湖側より


黒木ダム
左岸ダムより


黒木ダム天端にて

県道75号線に戻って更に下り、県道450号線に入って津川ダムに到着。シンプルな重力式コンクリートダムで、周囲にはレジャー施設が整っています。


津川ダム


津川ダムにて

津川ダム見学後、南に下って国道53号線に出、東に向かって西原ダムに到着。各種用水確保のためのロックフィルダムです。ダムの入口は妙に広くて殺風景でした。


西原ダム


妙に殺風景な西原ダム入口
左に見える建屋は管理所と思われる

西原ダム見学後、その南にある久賀ダムを見学。3門の赤いローラーゲートが特徴的な重力式コンクリートダムです。


久賀ダム


久賀ダムにて

久賀ダムを最後として、今回のダムツーリングを終えました。中国道にのって姫路に向かいました。姫路で一泊し、翌5月13日自宅に向かって出発。走行距離は過去最高の7,200Km程になりました。さすがに今回のダムツーリングは疲れました。しかし200基以上のダムを巡り、充実した休暇を過ごすことができました。後日、引き続き中国地方のダムを巡り、行けなかったダムを穴埋めすることになります。

 


■後詰(2007年7月21日〜22日)

7月20日、午後休を取って家に帰り出張の準備を整え、新幹線に乗り込みました。広島で一泊、ホテルで明日の予定を…と思ったら家にツーリングマップルを忘れてきてしまいました。翌21日朝、レンタカーに乗りこんで、記憶とカーナビを頼りにダム巡りに出発しました。五月連休に行けなかったダム群の内、まずは山口県の岩国近辺にあるダムを目指しました。最初に向かったのは御庄川ダムです。重力式コンクリートダムですが、ゲートは撤去されており、堤体中位には常用洪水吐と思われる丸い穴が2つ開いています。御庄川ダム見学後、国道2号線を西に進み、県道7号線に入って中山川ダムに到着。割と大きな貯水池を持っています。


御庄川ダム
ラジアルゲートが付いていたと思われるが、撤去されている


中山川ダム


中山湖
割と大きな貯水池

中山川ダムから南下して、黒杭川にあるダム群へ向かいました。まずは一番上流部にある黒杭ダムから見学しました。水源地となっているアースダムで、ダム湖には取水塔へ渡るための黄色い橋が架かっています。黒杭ダムの下流から山に入ると黒杭の池ダムがあります。洪水吐の整備が最近済んだようです。黒杭の池ダムから下流に向かうと今度は黒杭川上流ダム建設現場です。ダムが完成するとL字型になるようです。


黒杭ダム


黒杭ダム貯水池に架かる橋
取水塔へ行くための橋であるが、黄色く塗ってあるのは珍しい


黒杭の池ダム


黒杭の池ダム洪水吐
放流設備が整備されたようだ


黒杭川上流ダムの案内板
L字型に曲がったダムになるようだ


黒杭川上流ダム建設現場

黒杭川上流ダムから更に下ると黒杭川ダムがあります。ちょうど森湖のイベント中で、堤体内部を見学できました。


黒杭川ダム


黒杭川ダム常用洪水吐機械室

黒杭川ダムで30分程見学させていただき、次の石井ダムに向かいました。石井ダムは用水確保のためのアースダムで、堤体上に黄色い字でダム名が刻まれています。ダム入口には白壁の門があります。


石井ダム


石井ダム入口

石井ダム見学後、海岸線に出て屋代島に渡りました。ここには屋代治水ダムがあります。緩く弧を描いたロックフィルダムで、天端からは海が見えます。


屋代治水ダム


屋代治水ダム天端からの風景
海が見える

屋代治水ダム見学後、海岸線の国道188号線を通って岩国方面に向かい、岩国から国道186号線に入って中国電力鰍フ飯ノ山ダムに到着。貯水池にはあまり水がありませんでした。国道186号線を北上、県道296号線に入って立岩ダムに到着。中国電力鰹蒲Lのこのダムは戦前では7番目に高いダムで、土木遺産にも選定されています。その下流には同じく中国電力鰍フ鱒溜ダムがあります。ほぼ全面越流式のダムです。


飯ノ山ダム


飯ノ山貯水池


立岩ダム
土木遺産にも選定されている


鱒溜ダム

鱒溜ダムの見学を終わり、五月連休のダムツーリングで通った国道191号線に入りました。そのまま日本海側に出て国道9号線に。ここもかつて通った道です。ゆうひパーク・三隅で車中泊することにしました。ここには近辺の地図が描かれた看板が立っていて、地図を持たない私にとっては翌日のコース取りを錬ることができます。とは言うものの、車中泊はなかなか眠りに就くことができません。野良猫にアイスクリームを食べさせたりして時間を潰しました。0時を過ぎ、眠くなってきたので車の中に入って眠りに就きました。

7月22日、朝の7時半過ぎに出発。最初に長見ダムを目指しました。中国電力鰹蒲Lの発電用堤体です。その上流に大長見ダムがあります。島根県所有のダムで、右岸側が少し屈曲しています。大長見ダムから上流部へ向かい、県道179号線に出て木都賀ダムに向かいました。このダムは島根県所有の発電専用ダムです。


長見ダム


大長見ダム


大長見ダム右岸より
若干アーチを描いている


木都賀ダム
島根県所有の発電専用堤体

木都賀ダムから戻るように県道52号線に入り、周布川ダムへ向かいました。周布川ダムは中国電力鰹蒲Lの発電専用堤体で、自然越流式洪水吐が大きな口をあけています。洪水吐下はジャンプ台のようになっています。周布川ダム見学後、国道186号線に出て浜田ダムに向かいました。このダムは島根県所有の重力式コンクリートダムで、洪水調節と発電の目的を持っています。右岸側が若干屈曲しています。クレスト部に1門のラジアルゲートがありますが、ゲートレス化を計画しているようです。その下流には第二浜田ダムを計画中です。後詰の最後として八戸ダムに向かいました。重力式コンクリートダムで洪水調節や発電、各種用水確保と、目的は多種に及んでいます。このダムを見学中にハチに刺され、右の指が腫れてしまいました。


周布川ダム
のっぺりとした堤体で、洪水吐下はジャンプ台のよう


浜田ダム
ゲートレス化を計画中


第二浜田ダム建設予定地


八戸ダム

こうして事前調査、本番、後詰を通して、小堰堤も合わせ250基以上のダム巡りを終えました。岡山県や鳥取県など、まだまだ未訪のダムが沢山残っていますが、これはまた後日に訪問したいと思っています。



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