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◆ 湯西川ダムの見学

 湯西川ダムは、堤高110m、堤頂長320mの重力式コンクリートダム。現在、本体工事がほぼ終わって、見学に訪れた3日ほど前に試験湛水を始めたところだった。工事中の大型ダムが少なくなった今では、東京から近い場所でダム工事を見学できる貴重なダムとなっている。ご案内頂いたJV作業所の所長によれば、試験湛水直後で本体直上流にまだ行けて、見学にはちょうどいい時期だとのことだった。ただ、この日は雨で、しかも一時風もあって、写真を撮るなどにはやや苦労した。

 通常ではなかなか見学できない場所も直接行って見せてもらい、ダム工事の本当のプロである所長に説明をして頂き、また参加者も熱心に質問をする光景が随所で見られた。




今回は、現地集合ということで、参加者それぞれが自家用車で現地のJV作業所に10:30に集合。

そして、作業所で概要説明があった。

本体工事は、RCD工法で施工。施工方法を改善し、非常に速く打設ができたとのこと。



説明を受けた作業所の部屋の壁には、大きく「絶対出すまい工事事故!」と。

工事現場では、事故防止に最大限努力。昔はダム工事で殉職者が相当出ることもあったが、今は違うのだろう。



説明が終わって、これから現場へ。

ヘルメット着用。来客用ヘルメットが用意されていた。JV作業所は、赤のヘルメット。



作業所が用意してくれたマイクロバスで出発。

今回は、女性が多かった。今話題のダムガール?



現場に到着。まずは、堤体全体を見晴らせる展望台へ。

堤体は、ほぼできあがって、雨にわずかに煙る。



堤体下流面。新品だが、濡れて黒っぽく見える。



左岸下流の斜面。規則的模様が面白い。



下流面全体。堤高119m、堤頂長320m。



歩いて、天端に移動。途中、まだ一部残った工事が行われていた。



ケーブルクレーンが撤去されつつある。分解されたトロリが置いてあった。



天端の脇まで来た。写真撮影に余念がない。

雨で、傘を差さなければ成らず、レンズに雨がかかったりして、撮影条件はごく悪いが、この際やはり写真を撮りたいと言うことだろう。

こういうときは、小さいカメラの方が、片手で操作できて便利だと実感。



天端風景。

ピンクでカラフルなホイルクレーンラフテレーンクレーン)が1台。ダムガールに人気のようだった。タダノ CREVO700。最大吊上げ荷重60 t。



天端から上流方向を望む。

3日前に試験湛水を開始し、多少水が貯まってきている。下に見える、湖面に四角く出っ張ったところに、後ほど行くことになる。



雨の中、天端上での作業は続く。



天端から下流面を望む。



天端には、まだ工事用の資機材が雑多に置いてあった。



バスで、上流の堤体そばまで移動。バスを降りると、網場が道路を横断している。これは珍しいと、みんな近寄って、写真を撮る。

普通湖面に浮かんでいるのを見るが、ここでは、間近に細部の構造まで分かる。



当然、湖面にも繋がっている。この場所も、何日かすると水没するのでは。



堤体上流。このころ、雨に加えて、風も出てきた。

カメラのレンズに水滴が着いて、こまめに拭かないとそれが写ってしまう。



湯西川ダムトンネル。全長497m。

工事のため、旧道が使用できなくなるので、その代替として2007年11月にできた。今は、ずっと上の方に代替道路が完成しているので、ここは通行止め。短命のトンネル。



堤体直上流。

風が吹くと、傘を支えるのが大変。でも、もっと先の行けるところまで行きたい。今後、再びここに来ることはできないのだろうから。



ひたひたと水が押し寄せる。

所長によると、1日に1、2m水位が上がったという。今日は雨なので、さらに急速に上がるかもしれない。もうすぐ、この場所も水面下。



バスに乗って、今度は堤体下流へ。直下流に、吊り橋がある。

この吊り橋は、人数制限があるので、交代で。



最大5人までの表示。だいぶ老朽化しているようで、そのうちに撤去するようだ。



吊り橋から、下流面を望む。

堂々とした姿。シンプルなデザイン。あのクレストゲートからの放流試験はいつになるのだろうか。



吊り橋の床は、木材の板。あちこちに穴があいている。気をつけないと。



現場見学はこれで修了。バスへ。



所長に熱心に質問、なかなかバスに乗り込まない。雨の中なのに。

このあと、作業所に戻り、ヘルメットの返却などをして、湯西川ダムの見学は終了。



昼食は、道の駅湯西川で。

ダムカレーがある。これは湯西川ダムカレー。重力式で、ご飯が大盛り。大根が入ったヘルシーカレー。食べるとダムカレーカードがもらえる。ダムカードと違って、縁が黄色い。

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