《このごろ》
09年の最後を飾る『ダムナイト3 大忘堰会』が開催される!

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『ダムナイト3 大忘堰会(だいぼうえんかい)』
2009.12.27(日)18時−
お台場(東京)のカルチャーカルチャー
【出演】
萩原雅紀/ダムサイト
琉/Dam Japan
takane/ダム日和
夜雀/雀の社会科見学帖
ふかちゃん/Dam’s room

このダムナイト、09年は2度目の開催となったが、いずれも満席となる好評ぶり。今回もダムを楽しむ人たちが全国から数多く集まった。参加者の顔ぶれは20代の若者からダムの中の団塊の世代の人たちまでと幅広く、いままで以上に年齢層も広がり、ますますダムマニアの存在感が増しているという思いを強くした。
プログラムは各出演者によるダムの魅力のプレゼンのほか、今年のダム総括と、各自が製作した「ダムプロモーションビデオ」の放映と盛りだくさんで、あっという間の4時間だった。


満員御礼、空席なし


出演者準備中、やや緊張?


「月刊ダム日本」販売中

開演前には「品木ダムカクテル」をはじめ「四万川ダムカクテル」「洪水カクテル」と3種類の「本日のダムカクテル」が紹介され、場が和んだ雰囲気になったところで、萩原さんから出演者の近況報告で幕が開いた。


スペシャルドリンク「品木ダム」、酸っぱさが中和されて適度な味?

琉さん(Dam japan)は このイベントの直前に自身のサイトを再開した。萩原雅紀さん(ダムサイト)は、今年ついに海外のダム巡りを敢行。スイスで数多くのダムを見てきた。ふかちゃん(Dam’s room)のダムめぐりの数はトータル1200ケ所となり、47都道府県すべてのダムを制覇した事などを報告。また、入場時に渡された「ダムドリル」の制作にあたったとのこと。夜雀さん(雀の社会科見学帖)は、自身のサイトをほぼ毎週更新したほか、ダムの中の人と親しく出来たことを披露し、訪れたダムは総数156基になったという。takaneさん(ダム日和)は、最近はネット動画にはまっていること、今はニコニコ生放送で活動しているとのことであり、さらにダムとは別に「崩壊地ブック」というものを作成したことなどが紹介されました。


いよいよスタート

続いてダムマニア・プレゼンテーションへ。
まずは萩原さんから。
「スイスにダム巡りに行っちゃいました!」
そもそもなぜスイスなのかというと、この国には巨大ダムが林立し、国内の電力使用量の6割を水力発電が占めており、今後も水力発電を増やしていくという国だからだとか。世界一の重力式ダムがあるほか、全体の6割近くがアーチダムであること。狭いエリアにダムが密集していて廻るのに効率が良い、ひとりでも旅行しやすそうなどの理由が挙げられるが、本音は「俺は本気でダムが好きだ!」というところを見せたかったという事か。「ダムマニアとしては、そろそろ海外に行かないという思いがあった」ということで、スイスへ行くことにしたらしい。
今回はジュネーブからスタートして、約10日間かけてチューリッヒに戻ってくる行程。レンタカーとホテルのみを予約して、いよいよスイスのダム巡りがスタート!


スイスにダム巡りに行っちゃいました!


10日かけてダム巡り

まずは、レマン湖沿いへ。

Hongin Nord & Sudダム 堤高125m、 90m 1967年完成
下がレマン湖、マルチプルアーチダム。ダブルアーチのダム、朝顔型洪水吐。
天端が解放されていて観光地化されていた。

Emosson ダム 堤長555m 堤高186m 1974年完成
黒部ダムとほとんど同じ大きさ。スイス国鉄の電源供給用。上流にVieux-Emosson ダムがある。ダムに続く道がとてもきれい。
(Barberineダム Emosson ダムの完成により貯水池に水没したダムの天端部分が見えた。)


Emossonダム

シオンの街からダムへ。

Mavvoisinダム 堤長520m 堤高250m 1957年完成 1991年嵩上げ
世界2位の高さのアーチダム。真下から見上げたらやはりすごい世界最大級のダム。
天端はギャラリーになっていて地元のスキークラブの人の写真等が展示されていた。


Mavvoisinダム


ユニクロが進出?
       
Grande Dixenceダム 堤長695m 堤高285m
ダム上下はロープウェイで移動。世界一の重力式ダム。ダムの真下にホテルがある。一度は泊まってダムのライトアップをみてみたい。天端には、世界中の子供達が描いた絵があり多くポールには、国旗が、ダムはまさに国家事業だと感じた。


堤高285m、Grande Dixenceダム

シオンからスイス中南部へ。

Zeuzier ダム 堤長256m 堤高156m 1957年完成
周りの遊歩道、湖がきれい。ダム湖畔にはレストランもある。

Sanetschダム 堤長215m 堤高42m 小さなダム

アンデルマットからダムへ。

Santa Maria ダム 堤長560m 堤高117m 1968年
発電用。アーチダムにしては広い天端、危険標識がユニーク。

Luzzone ダム 堤長 600m 堤高225m 1963年(1998年17m嵩上げ)
ダムの下流側の壁面にクライミング用のホールドを見つけた。
立派な展望レストランもある。

Malvaglia ダム 堤長292m 堤高92m ダムを真下から見上げました。

Lucendo ダム 堤長269m 堤高73m 1947年 中空式バットレス

Oberaar ダム 堤長526m 堤高100m 1953年 上流が氷河になっている。

Rterichsboden ダム
(Spitallammダム堤長258m堤高114m Seeufereggダム堤長352m 堤高42m 1932年の通称)
壁面に巨大な絵が描かれている。アーチ式のダムと重力式のダムで構成されている。

ロカルノからダムへ。

最後にスイスでどうして見ておきたかったダムがある。

Albigna ダム 堤長759m 堤高115m 1959年 重力式、中空式
ロッククライミングのメッカのようで人が多い。ダム上下はロープウェイで移動。
高い崖の上につくられた無気味な感じがするダム。

Contraダム 堤長380m 堤高220m 1965年 洪水吐がかっこいいすてきダム。
映画「007ゴールデンアイ」に登場したダム。ジェームス・ボンドがダムの天端からバンジー
ジャンプ、ダムの中にあるロシアの秘密基地へ侵入するという設定だった。


Contraダム、「007ゴールデンアイ」に登場

10日間で巡ったスイスのダムは、巨大、素敵、かっこいい、かわいい、やばいダムたちだった。ということで、ここで今年のダムの総括を。

琉さんは、「ダム協会って何?」のプロモーションビデオを製作。


琉さん登場

ダム協会への取材で、どんな人たちがどんな仕事をしているのか?を紹介。
この様子はダム便覧の「このごろ」のコーナーでも紹介済み!要チェックである!

takaneさんは、「僕にとって今年は砂防の年でした」とのこと。


ダムイベントなのにあえて砂防と崩壊地の話をしたいとプレゼンを展開。竹林征三著の「ダムのはなし」に出てくるダム擬(もどき)について砂防ダムの話からスタート。
砂防とは「土砂をコントロールする技術」ということで、砂防工事は必要以上の土砂の流出を防ぎ、浸食等によって不安定な土砂が作られないように対策をすること。砂防の目的は終局において緑化にあるということを「砂防特論」で知り、それを調べていくうちに、実は「崩壊地」めぐりになっていったというお話でずいぶんと奥が深いものであった。きっかけとなったのは、「崩れ」幸田文著であったとのこと。さすがだ。


右端がtakaneさん

ここで、崩壊地の紹介。

2008年岩手県宮城内陸地震で荒砥沢ダム上流の大規模崩壊できた崩壊地に衝撃を受けた方も多いと思うが、こんなふうに地震や雨などによって斜面がごっそり崩れしまうようなことが日本ではたびたび起こります。その対策のために現在も工事が続けられている。
こうした場所は、有名観光地のそばにもあるという。気をつけねば。

日光男体山
大谷崩(安倍川)
鳶山崩れ(立山カルデラ)
箱根大涌谷
大沢崩れ(富士山)
早雲山地すべり
など、

ダムの中の人たちですらスルーしがちな「砂防」ですが、実は結構面白そうだと、takaneさん。さすがにマニアは突っ込みどころのポイントが細かい。

夜雀さんは、まず、「これより 本則操作を離れる」を上映。これは、木津川ダム総合管理所の3ダム(青蓮寺、室生、比奈知)が連携してゲート操作実施し、名張川の氾濫防止に多大な貢献をしたとして名張市長から感謝状が贈られたというエピソードを紹介したもの。大手メディアが伝えていない、こうした隠れた社会貢献の話題を掘り起こすというマニアならではの取材力に脱帽だ!
緊迫感あふれる音声入り動画?のプレゼンテーションで、ここに再現できないのが残念。


続いて、「異形の堤体、バットレス」を写真で紹介。


異形の堤体、バットレス

笹流ダム(完璧公園化)
北海道のダムで見られる期間は4〜11月。周辺が整備されていてとても綺麗なダム。
水道水源となっている。


笹流ダム

丸沼ダム(国指定重要文化財)
群馬の日(10/28)には開放される。


丸沼ダム

恩原ダム(高原の風)
右岸に洪水吐、自然歩道、岩つばめが多く生息している。

三滝ダム(ツインテールバットレス)
華やかなバットレス。

真立ダム(落差日本一)
富山県。水圧鉄管の落差631.26m
北陸電力のダム。

真川調整池ダム(立山の準宝石)
逆グランドピアノ型のダム湖(ダム日本8月号掲載)


真川調整池ダム

いずれも引き込まれるような写真で見入ってしまった。


最後は、日本一のダムめぐりびと、ふかちゃんが登場。
「愛されるアースダムとは」
というテーマで前回に続いて熱くプレゼン。アースダムはつまらないと思われては困るという強い思いを込めて、アースダムの魅力を全力で語った。


愛されるアースダムとは


アースの見所


ダムに顔を作ってみた


宣伝に使おう!

結局、時間が押してクイズを楽しむ時間がなくなってしまい、ダムドリルの出題者のふかちゃんから解説を兼ねて答えの発表。しかし今回は全問正解者はゼロという結果になった。とても難題であった。





こうして、今回の「ダムナイト3 大忘堰会」は予定時間をオーバーしたにもかかわらず、プレゼンテーター、参加者ともに「ダム」を熱く語り合い、「ダム」を楽しむことができました!

ダムマニアの方々をはじめダムの中の人も、この一年間、本当にお疲れさまでした。

(2010.1.5、中野)
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 (夜雀)
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