2012年5月2日にダムマイスター研修会「板室ダムの見学」が開催されました。 板室ダムは、那珂川水系那珂川本流にある栃木県の発電用の重力式コンクリートダム。 堤高16.8m、堤頂長76m、堤体積11,000立方米とどちらかと言えば小さい方になります。 小さいとはいえ、県営のダムということでなかなか見学は出来ないはず・・・! 僕は、当日は仕事で翌日は富山でダムを見る予定があり、躊躇したものの結局後先考えず参加する事に。
当日の天気は曇時々雨。時折強い雨が降るような状況ではありましたが、見学中はほぼ降らないと幸運(?)に恵まれました。
| | 板室ダムへの道の分岐にある看板。 通常はここから立ち入り禁止。 | 板室ダム入り口。到着と同時に参加者はすぐさま中へ入り、各々じっくり見たり撮影したり始める。 |
一旦、参加者の撮影を中断し資料と共にダムの職員さんから説明を受ける。 資料は丁寧に作りこまれていて解説も分かりやすく、非常に勉強になりました。
殆どインターネット等の媒体で殆ど見ることが出来なかった板室ダムの姿。 小さいダムという事はダム便覧の情報から分かっていたが、実際に見ても小さめ。
左岸にある貯水槽のようなものはここから河川と灌漑用への分水を行なっているとの事。 取水口がダム湖にあるパターンは他のダムで見かけるが、このような形で設置されているのは初めて見た。 上流側にスペースが無かったのだろうか?
ダム湖の様子。 水の透明度自体はそこまで高くは無い印象を受ける。鮮やかな緑に囲まれ気持よかった。
天端に行くとゲートピアへの細い階段があったので職員さんに階段を昇っても良いか確認すると「鍵を持ってくる」と。 「鍵?何の鍵だ?」と思って職員さんを待っていたら、なんとゲート操作室の鍵を持ってきた! 慎重かつ迅速に階段を昇りゲート操作室へ!中は薄暗く怖い雰囲気ではあるものの、 今まさに貯水するために水を止めているゲートの操作部をこんな間近で見られる機会はなかなか無い。
| | ゲートの巻き上げなどを行う機械。 錆びついたり埃が積もっていたりする様子はなく、キチンとメンテナンスされている様子が伺える。 この機械で多大な水圧のかかるゲートの開閉を行う。 出来れば開閉動作を見てみたかったがさすがに叶わず。 |
ゲート操作室からの眺め。 分水を行う水槽部分から、河川への放流と越流が見える。水紋がとても綺麗。
堤体の見学をひと通り終え、管理所内で解説と質疑応答を。ここでも職員さんから丁寧に色々教えて頂いた。 写真にある操作パネルから操作は可能だが、現在はパソコンから数値指定で簡単に操作が出来る。
最後に板室ダムをバックに記念写真を撮り見学は終了。 今回の見学は1時間の予定でしたが、参加者がじっくり見るものだから押して押して2時間弱にもなってしまいました。 栃木県の職員さんや板室ダムの職員さんには、親切丁寧に板室ダムの設備を隅々までたっぷり見せて頂き、ありがとうございました。
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