Dam master さんが毎年、ご自身のブログ「ねこのゆいごん」で「勝手にフォトコンテスト」というのをやっている。ダム協会のフォトコンテストへの応募作品が公表されているので、その中からご自身で勝手に受賞作を選んでしまおうという画期的?なアイデアだ。どの作品が選ばれたかも興味があるが、そのコメントもおもしろい。今回、2015年版が出たので、以下に転載させて頂いた。
【2015 勝手にフォトコンテスト】
みなさま1年ぶりでございます。 今年も勝手にやらせていただきました。
審査委員 Dam master(ダムマイスター) 審査対象 ダム協会第12回フォトコン応募作品 審査方針 1、ダム協会フォトコン入賞作品以外が本コンテストの対象作品です。 2、Dam master自身が応募した写真も大変残念ですが選びません。 3、私のPCモニター上で主にサムネイルで審査します。プリントして審査しません。
最優秀賞
秋の木々が色づいた時期のダムの写真と思われる。ダムの右岸側から背景に木々を入れた写真ながらも、いつまで見ていても飽きさせない美しいダムの風景を生み出している。光はダムを照らすと同時に紅葉された葉っぱを照らし出し、紅葉もダムも上手に引き立てている。それ以外の余分な部分は影とすることも粋な計らいである。これほどの巧みな光の使い方がされた写真を見ることができて幸せである。
| 荻山清和『錦のステージ』 【笠置ダム】 |
大賞
一瞬何を撮影されたのか分からない写真であったが、それでも不思議な模様に目が奪われる作品でもある。白と黒、明と暗、そして写真の枠以外はすべてが斜めで躍動的な動きをみせていながら、しかし無機質な模様が並べられており、撮影者の美しいものを鋭く切り取り写真に仕立て上げるセンスに脱帽する。
| kazu_ma『クロスライン』 【津軽ダム】 |
入賞
ダムの天端からの下流を撮影した風景だが、光の差し込み方が非常に気持ちが良い。副ダムのカラカラに乾いたコンクリートの肌とその奥に見える太陽に輝く光の対比が見えていると、人間本来の幸福感が湧き上がってくる不思議な写真である。よくある構図ながらも光のとらえ方で風景に命が吹き込まれたような印象です。
| 清水篤『水よ届け』 【早明浦ダム】 |
入賞
台風が低気圧後に見られる風景である。ダム本体は薄暗く不気味な姿を見せており、我々の先入観的に透明であるはずの水も泥で濁っておりはっきり言って生理的な不快さや恐怖が先立つような写真でもある。しかし恐怖もまたダムの魅力の一つ、そんなダムの一面に正対して写真を収められた撮影者に非常に共感させられる一枚でもある。
| kazu_ma『濁流放流』 【七ヶ宿ダム】 |
入賞
まっすぐと天を穿つようなラインが印象的な写真である。ダムは自然の中に位置して生態系に大きな影響をもたらしている一面もあれば、風景をも大きく変貌させる。しかし生活を豊かにすべく生まれたダムがこうした優しい光を生み出し、カメラにその一瞬を生み出したことは微笑ましく解釈しても良いのだろう。ダムがもたらした小さな風景に引き続き目を向けて小さな美しい風景をも今後とも撮影してほしい。
| まるがりさん『明暗』 【新鶴子ダム】 |
入賞
おおよそダムの風景には見えないがゲートの巻上機と資料館が写真の中央に位置しており、否応無しに違和感からか視線がそこに集中される。しかしそのポイントから上半分は眩しいまでの青空が、そして下半分はダムのリップラップがこれでもかと言わんばかりに風景を占拠している。ダムのが生み出した素敵な遊び心をおさめられて、ただただ良い写真だと思うばかりである。
| ぽこ『ロックでしょ』 【奈良俣ダム】 |
入賞
見事な秋晴れのダム写真である。構図も至って普通の正攻法のダム写真ながらも、この時期のダムを巡った経験がある人間にとっては撮影者のうれしい気持ちまで伝わってくるような写真である。写真は切り取ることだという言葉もあるが、やはりこのようなダムの写真をみていると、ついつい私もにやけてしまう。
| 山中豊治『秋晴れの大ヶ洞ダム』 【大ヶ洞ダム】 |
入賞
丸山ダムの夜景写真である。やや画質が荒目ではあるがこれが返って良い印象を生み出すことに寄与していると思われる。ゲート上部のアーチ形状と空が白くなっている部分とうまくシンクロして、やさしい表情を持った温かい写真となっている。この空の白みまでうまくダムの写真として入れ込んだことに拍手を送りたい。
| 佳『夜明けまで』 【丸山ダム】 |
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