2日目といっても、実際にダム巡りを始めるのはこの日から。ホテルを出発して国道385号線に入り、最初の目的地である南畑ダムへ向かいました。ダムに近づくにつれ、道がくねくねとし始めます。この付近は標高600m〜1000m位の山々が連なっており、道も岩場を縫うように走っています。まずは堤体の下流側から撮影しようと思い、ダムの下流側に出ました。南畑ダムは堤体の幅の割に洪水吐の幅が狭く、引き締まった感じがします。堤頂部に向かい手早く撮影を済ませ、次の脊振ダムへ向かいました。脊振ダムはロックフィル型式の上水道専用ダムです。 南畑ダム
南畑ダムにて
脊振ダム
脊振ダム入口にて
脊振ダムから再び国道385号線に入りました。東脊振トンネルを抜けると佐賀県の吉野ヶ里町に入ります。遺跡には目もくれず、まっすぐ神篭池に向かいました。神籠石という、古代に造られた城の遺構とも言われているものが近くにあり、神篭池という名前はそこから採られたものと思われます。当日は堤体の補強工事中で、池の水は抜かれていました。神篭池から県道51号線を北上して北山ダムへ向かいました。ダムは県民の森の中央に位置しており、自然の家や国民休養地などがあります。ダム湖ではボート遊びができます。 神篭池ダム
神篭池ダムの工事状況
北山ダム
北山ダムにて
北山ダムから国道323号線に出て嘉瀬川ダムを目指しました。まだ建設中のダムです。ちょうど岩盤の掘削が終わり、岩盤はモルタルできれいに仕上げされていました。嘉瀬川ダムから南へ下り、県道37号線を通って天山ダムに到着。山の上に造られたロックフィルダムで、下流の厳木ダムとの間で揚水発電をしています。周囲は公園のようになっていますが、堤体上は立ち入り禁止でした。 嘉瀬川ダム建設現場
嘉瀬川ダム建設現場 岩盤の掘削が終わってコンクリート打設に向けての準備が進む
天山ダム
天山ダムにて
天山ダムから再び県道37号線に入り、少し下ると下田ダムがあります。元々厳木ダムと呼ばれていたのはこちらの方ですが、下流に国交省の厳木ダムができたため、改名したのかも知れません。下田ダムから県道37号線を下ると、先ほどの天山ダムとの間で揚水発電をしている天山発電所の開閉所が見えてきます。実際の天山発電所は地下にあるため、ここからは見えません。天山発電所から更に下ると厳木ダムがあります。国交省管轄の重力式コンクリートダムです。当日は水位を下げており、ダム湖側からの撮影ができました。 下田ダム
天山発電所(開閉所)
天山発電所にて
厳木ダム右岸展望台より
厳木ダム下流側より
厳木ダムを見学後、県道37号線を下り厳木・多久道路を通って、八丁ダムに向かいました。このダムは山の鞍部に造られたアースダムで、2つのアースダムで貯水池を形成しています。洪水吐を持っている方が主堤体のようですが、副堤体の方が堤高が高いような気がしました。八丁ダムの副堤体下流には岸川防災ダムがあります。八丁ダムから細い林道を下りて、岸川ダムに到着。ダムには小さいながら駐車場やトイレなどもあります。右岸展望台には花壇が整備されていて、綺麗な花が沢山咲いていました。 八丁ダム主堤体
八丁ダム主堤体より副堤体を望む
岸川防災ダム
岸川防災ダムにて
岸川防災ダムから再び厳木・多久道路に入って伊岐佐ダムを目指しました。重力式ダムで、クレストから伸びる導流壁の間にコンジットゲートを有するタイプです。下流側から撮影する場所が見当たらず、よい画像が撮影できませんでした。伊岐佐ダム見学後、武雄方面に向かいました。肩山ダムというアースダムを目指したのですが、いまいち位置が特定できていません。所在地に向かうと一つの溜池が姿を現しました。しかし記念碑には「大溜改修記念」と書かれており、地図上ではこの北にも「大溜池」というものが存在するので、結局肩山ダムと特定はできませんでした。 伊岐佐ダム
伊岐佐ダム天端より見た下流側 クレストゲートから続く導流壁の間にコンジットゲートの 機械室がある
肩山ダムと特定できなかったアースダム
肩山ダムへの訪問は徒労に終わりましたが、ファミレスで昼食を取り気分を一新して、次の平木場ダムへ向かいました。平木場ダムも下流側から撮影する場所がありませんでした。とぼとぼ駐車場に戻って案内板をよく見ると、副堤体を持っていることがわかりました。長いアースダムで、堤防のようにも見えます。副堤体はダム便覧に登録されていなかった堤体で、後で登録を申請することとして、次の後川内ダムへ向かいました。 平木場ダム
平木場ダム副堤体
平木場ダムにて
平木場ダム案内板 副堤体を持っていることが明記されている
後川内ダムは東松浦半島の付け根に位置し、配水池の役割をしています。存在河川の後川内川というのはここが起点のようで、ダムに流れ込む河川はないようです。従って、松浦川から水を揚水して貯水しています。また、山のくぼ地をうまくダムで仕切って、水を貯めるようにしています。後川内ダム見学後、次の朝月溜池へ向かいました。朝月溜池は第一池と第二池があるようです。現地に到着すると単に堤で仕切られたような溜池が姿を現しました。溜池を形成する堤体の中で、一番大きなものを主堤体と判断し撮影しました。 後川内ダム
後河内ダムにて
朝月溜池ダム
朝月溜池にて 二つの池を仕切る堤
朝月溜池見学後西に向かい、打上ダムを目指しました。上流側に運動公園があります。このダムは後川内ダムとの間でお互いに水の導水ができるようです。打上ダム見学終了時点で16:00時を過ぎていました。急いで次の藤の平ダムへ向かいました。リップラップは白いロック材を積んであるため、非常に美しく見えます。このダムは、水の足りない時に後川内ダムから導水できるようになっています。夕暮れ時が迫っているので、早々に次の上倉ダムへ向かいました。 打上ダム
ダム湖側より見た打上ダム
藤の平ダム
上倉ダムは中央の岩盤の左右に堤体を有しています。中央の岩盤には洪水吐があり、風力発電の風車が建っています。このダムも後川内ダムから導水できるようになっています。この日の最後として、赤坂ダムへ向かいました。長浜ダムは翌日に回すことにしました。長浜ダムは地図上でダムと書かれていますが、実際に河川法上のダムなのか調査したかったのです。しかし今晩宿泊する場所は嬉野温泉で、コースからかなり外れるため、この日は赤坂ダムにて終了することにしました。赤坂ダムは茶色いリップラップで、ロック材もきれいに積んであります。このダムも後川内ダムから導水できるようになっています。 上倉ダム
上倉ダムにて
赤坂ダム
赤坂ダムにて
こうしてこの日のダム巡りを終了しました。計画時に伊万里に宿を取れなかったのが誤算で、長い道のりを嬉野温泉に向かって走り出しました。くたくたになって宿に到着。ほか弁を買ってきて部屋で食べて、そのまま寝てしまいました。
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