岐阜県可児市の山の中、自動車専用道路が横断する古いロックフィルダムがあります。
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日本初のロックフィルダムとして、 岩手県の石淵ダムと紹介されていることが多いのですが、 竣工したのは小渕ダムが先、昭和27年。
一番長く働いているのは小渕ダムとなります。
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堤高:20.5m、堤頂長:53m。
”コンクリート表面遮水壁型ロックフィルダム”というあまり事例の無い方式。 要約すると、“石を積んで、水が溜まる方にコンクリートを貼ったダム“という事。
最近のロックフィルダムの構造は、フィルター層、コア層、ロックフィル層と複雑です。 小渕ダムは堤体の殆どが石。貯水側にコンクリート。
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こちらは下流側。 夏場は草木が生い茂り、 全体が良く見えないのですが、 冬になると、このように綺麗さっぱりします。
写真中央の階段は柵があり、降りられませんが、 下流側からは容易に近づけます。
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こちらが、ダム湖側。
コンクリートが施工され、溜めた水をブロックしています。
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小渕ダムの洪水吐は自由越流式。天然の岩場を削って造られたようです。
若干湾曲させているのは放流量を増やしたいのだと思われます。
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洪水吐きの水は山を回りこんで、この小川から出てきます。
普段は別の川の水が流れていました。
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取水塔は改修されて新しいものになっていました。
取水された水は、ダム下流の用水路に流れていきます。
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ダム下部には、小さな調整池(?)がありました。
ダムの水が直接入ることは無いこの池、用途が分かりません。
取水部分など、あちこち改修されていますので、以前はなんらかの用途に使われていたのかもしれませんね。
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小渕ダムのダム湖には昔使われていた氷田の遺構がありました。
その他、公園や釣りなどレクリエーションもあり、訪れる人たちの憩いの場所にもなっています。
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夏場は全容が分からないほどに 藪などで覆われてしまいますので、 もし見学されるのであれば、冬場が良いでしょう。
但し、昔氷田が有ったぐらいですから、 寒さ対策は必要です。
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