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昭和40年度に完成した薗原ダム。3条の管路式常用洪水吐きと4門の越流式非常用洪水吐きを有している。当時は第五景で紹介した大野ダムのような堤体内にゲートハウスを設置する事例はまれであり、常用洪水吐きとしての高圧ラジアルゲートを堤体下流に設置することとし、ゲートハウスの上をスキージャンプ式シュートとしている。
シュートの標高は、ゲートハウスの容積の関係から決定されている。シュートの形状は、土木研究所における水理模型実験によって求められており、シュートから自由落下する水脈が拡がって減勢工からはみ出さないように、下流に向かって若干幅をしぼった形状となっている。
ゲートハウスは、鉄骨鉄筋コンクリート構造の3階建となっている。シュート直下の3階は開閉装置室で、3門の高圧ラジアルゲートの油圧シリンダが並ぶ広い空間となっている。2階には操作盤が置かれ、1階にゲートが据え付けられている。
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