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当ダムは、松江市の上水道の水源として築造されたものであり、山陰地方初の水道専用堰として大正7年(1918年)に完成した。当時、全国35番目の近代水道施設で、外観は御影石で覆われた重厚な雄姿を持ち、今も活用されている。
このダムを最初に見たとき、何か違和感が有った。近づいて見ると、粗石が「谷積み」となっている。今までに約20箇所の粗石コンクリートダムを見学したが、そのほとんどが水平に積まれた「布積み」である。私が訪れた中では今のところ、間知石を「谷積み」で建設されているダムは当ダムだけである。また、高欄にも特徴があって面白い。平成3年までに一部補修など行われたが、全体的には建設当時のまま今も残っている。2003年(平成15年度)に日本土木学会選奨土木遺産、2008年に登録有形文化財に認定されている。
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「谷積み」の間知石 |
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ユニークな形状の高欄 |
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