当ダムは、下池となる葛野川ダムとの間で揚水発電を行っており、揚水発電所としては世界有数の落差714メートルを保有。2台の水車発電機によって最大80万キロワットの電力を発電している。ダム湖は、日川の水源である大菩薩嶺にちなんで大菩薩湖と命名。天端から上流を望むと大菩薩嶺、逆に下流を望むと晴天時には富士山を見ることができる。揚水式であるため水位変動は極めて激しく、最大21mである。
当ダムの見学時、リップラップの隙間にピンクの花が咲いていた。よく見ると高山植物の「コマクサ」である。かなりの範囲で咲いていた。不思議に思い東京電力鰍フ職員の方にお聞きしたところ、毎年人工的に植え付けを行っているとの事であった。繁殖力の弱い高山植物を育てるのは非常に困難である。また、驚くことに白いコマクサが見られる。将来、ダムの表面がピンクで埋まることを願う。
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堤体に高山植物の女王コマクサが群生。珍しい白いコマクサも見られる。 |
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