《このごろ》
津軽ダム試験放流(前編)

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 2016年4月18日月曜日15時、青森県中津軽郡西目屋村で試験湛水中の津軽ダムが最高水位に到達しました。


 津軽ダムは1960年に完成した目屋ダムの再開発事業として、一級河川岩木川に建設されている堤高97.2mの多目的の重力式コンクリートダムです。
 建設中から定期的に見学会を開催し、地元を中心に多くの人が参加している地域に開かれたダムです。


 例えば、コンクリート打設で24時間フル稼働中の夜間の工事現場や、まだ雪深い冬の時期に開催するなど、趣向を凝らした見学会もあり、非常に力を入れていることが分かります。

 私自身も何度となく見学させて頂き、少しずつ完成に近づいていく様子を見てきただけに非常に思い入れがあり、非常用洪水吐からの放流の様子は是が非でも見たいと思い、4月に入ると毎日国土交通省の「川の防災情報」を注視していました。

 18日の夕刻に満水位到達のプレスリリースがあり、満水位維持は24時間、その後徐々に水位を下げると発表があり、見学するなら翌日しか無いと思い、急遽有給休暇を会社に申請し、青森に向けて出発しました。


 ダム仲間の琉さんと交代しながら夜通し東北道を運転し、19日朝津軽ダムに到着しました。
 非常用洪水吐からの放流は白い帯のようで美しく、まっすぐ減勢池に吸い込まれています。水紋が見えることを少し期待していましたが、越流開始から12時間以上が経過し放流量も増えているため見ることは出来ませんでしたが、それでも長い工事期間を経てようやくこのときを迎えることが出来た津軽ダムを見られたことは、感無量でした。


 ダム直下のバルブ室屋上では「祝満水」の横断幕が取り付けられており、貴重な瞬間に立ち会えたことを再度実感しました。


 一般開放されている展望台では、放流している津軽ダムをひと目見ようと、絶えず見学者が来ており、地元からの注目が集まっている様子がよく分かります。
 ダムはまだ一部工事中で立ち入り禁止となっていましたが、ダム工事関係者の方のご厚意で見学させて頂けることになりました。


 津軽ダムの上流面、非常用洪水吐から水がなめらかに流れ出しており、じっと見ていると引き込まれそうになりました。


 国内最大級となる引張りラジアルゲートも間近で見ることが出来ました。


 天端には写真のようにテラスのような場所があり、背の小さな子供でもダム下流が見渡せるように窓が付いています。
 コンクリート成型にはかなり手間が掛かっていると思いますが、手間を惜しまずこういった配慮がされていることに驚きました。


 最後にダム直下から見学させて頂きました。
 この非常用洪水吐からの越流は、100年に一度発生する大雨等を想定している為、もう二度と見ることが出来ない光景です。しっかりとカメラと目にこの光景を焼き付け、見学を終えました。


 午後3時からは水位を下げ始めるため、コンジットゲートからの放流が開始されました。これから津軽ダムは、最低水位まで水位を下げ、試験湛水を終え本運用へ移行します。

 この満水位に達するまでには工事に携わられた方々の多くの苦労があったと思いますが、無事に竣工の日を迎えることを願います。

後編に続く

[関連ダム] 津軽ダム(再)
(2016.7.15、ダムマイスター 04-049 炭素)
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