ダム愛好家の間で、尊敬の念を込めて閣下と呼ばれるダムがあります。
宮崎県の北西部、東臼杵郡椎葉村に造られた日本初の大規模アーチ式コンクリートダム上椎葉ダムです。
九州山地三方山を源とする耳川にどっしりと存在感を発揮する上椎葉ダム。
そんな上椎葉ダムで九州電力初の観光放流が行われました。
『水の一滴は血の一滴』そんな言葉を聞くこともあるほど、電力会社にとっての水は貴重なものです。その水を使いダムの役割を知ってもらい地域振興の一助になればと観光放流を椎葉村に提案した九州電力様!!
そしてその提案をもとに共催することにしイベントを企画してくださった椎葉村観光協会様!!
両者の力で実現した九州初の観光放流を見に行かないわけにはいきません!と張り切って飛行機を予約し熊本から上椎葉ダムに向かいました。
観光放流当日の午前中はゲートの点検放流が行われ、短い間隔で次々ゲートが開いては閉まってを繰り返し、お昼からの観光放流を前に満足してしまいそうなほどでした。
上椎葉ダムの天端にはいくつものテントが並び、椎葉村の特産品である肉厚なしいたけや、たっぷりルーが注がれたダムカレー、一つ一つ手作りされたダムパンなど美味しそうなものが販売されていました。
そして買うのを忘れてはいけないダムグッズ!
九州電力のダムカレンダーやクリアファイル、椎葉村観光協会作成のキーホルダーやコースター、トートバッグなど閣下ファンにはたまらないラインナップでした。大喜びでテンション最高潮の私、今紹介したものすべて購入してしまいました!
魅力的だから仕方ない。
どんどん来場者は増え、いよいよ観光放流開始の時間になりました。
特別に解放されていた右岸の広場で今か今かと放流開始を待ち、2番ゲートより観光放流が開始されると、多くの来場者から歓声が上がりました。
規則操作通りにゲートは開いていき、ついに4門全門放流となりました。
4門のクレストゲートからそれぞれ10トンずつ、合せて40トンの水が上椎葉ダムの両岸に設けられたスキージャンプ式洪水吐より流れ落ちます。
流れる水の美しさ。ぶつかる水の迫力。
素晴らしい観光放流を堪能することができました。
第一回目の観光放流ということでまだまだ認知度は低いかと思われたこのイベントでしたが、主要駐車場でカウントしただけでも300人を超える人がお越しでした。
村にはおおよそ400人近い人が足を運んでくれたようで初めてにしては大成功だったのではないでしょうか?そんな素晴らしい閣下の観光放流、どうやら毎年紅葉の時期に行われるとの情報も!日本初の大規模アーチダムの素晴らしい放流を皆様ぜひ見に行っていただきたいと思います。
最後になりましたが、九州電力様、椎葉村観光協会様このような素晴らしい放流イベントを行っていただきありがとうございました。
また訪れたい上椎葉ダム観光放流でした。