2019年10月21日に岩手県和賀郡西和賀町の湯田ダムで行われた錦秋湖オータム放流の宿泊者見学プランに参加してまいりましたので、その様子を紹介します。
約1か月前の9月18日、湯田ダムから衝撃のイベントが発表されました。
そのイベントの売り文句は『10年に一度の紅葉×虹放流』。
6年前から春の点検放流を行っている湯田ダムが、なんとオータム放流を実施するというのです!
それだけでもすごいのに、なんとチラシには『ライトアップナイト放流』の文字が!
そして西和賀町の指定宿泊施設に宿泊すると『宿泊者見学プラン』に参加することができるとのことで急いで宿泊先と飛行機を予約し、期待に胸を膨らませつつ当日を迎えました。
現地に12時頃到着すると天気は生憎の曇り空。しかしながら湯田ダムはコンジットゲートから勢いよく放流しており、約1時間後のクレスト放流への期待が高まります。
平日にもかかわらず湯田ダムには多くの見物客が集まり始めました。
12時50分になりサイレン吹鳴!さらに放流への期待が高まります。
見学者は思い思いの場所に陣取り、今か今かと放流の時を待ちわびています。
ドキドキしながら待つこと10分。
13時になり、ついにクレストゲートが順に開けられ湯田ダムのスキージャンプ式洪水吐から水が放たれました。
辺りには歓声が上がり、10年に一度の錦秋湖オータム放流を喜びました。
相変わらずの曇り空でしたが雲の隙間から僅かに光が射し、虹を見ることもできました。
ひとしきり天端レベルから放流を楽しんだところで、いよいよ宿泊者見学プランのスタートです。
天端にあるエレベータで堤体内に入り、アーチを感じることができる監査廊を通り見学ステージに向かいます。
53段の階段を上り息が切れたところで、次は90段の下りです(笑)
階段の踊り場から見える湯田ダムに励まされつつ目的の場所に一歩一歩近づいていきました。
へとへとになりたどり着いた場所から見えたこの光景!!!
さらに下の見学ステージからは、湯田ダムのクレスト放流を見上げることができました。
あまりの迫力に大喜びの見学者たち。私もテンション最高潮でクレスト放流と記念撮影をしてしまいました。後から見返してみると恥ずかしいほど嬉しそうです。
その後、湯田ダム管理支所の山内支所長より現在見学している場所が作られることになったいきさつ等の説明を受け、過去の難工事を知ることができました。
完成しないかと危惧された大規模な陥没災害を乗り越えて建設された湯田ダムのことがますます好きになりました。
ダムのことを知るたびに更に興味が沸き好きになります。
見学会終了後もまだまだ放流は続いています。
様々な角度から放流を満喫した後、ダムで初めて受賞した『ジャパン・ツーリズム・アワード』の受賞記念のダムカードフレームと記念撮影をしたり、西和賀グルメのキッチンカーで販売されていた味噌こんにゃくを食べているとあっという間にナイト放流見学会の開始時間になりました。
一度目の見学で疲れ切った足に鞭を打ち、頑張って階段を昇り降りし、見学ステージに到着!
空が徐々に暗くなっていきライトアップされたゲートが、放たれた水がカラフルに輝き始めました。
迫力ある湯田ダムのクレスト放流に美しさが加わりこの上ないほどの放流を体感することができ、現地を訪れることができた喜びを噛みしめたひと時でした。
宿泊者見学ステージではない場所からも鮮やかなライトアップ放流を楽しむことができ夢のような時間はあっという間に過ぎていきました。
クレスト放流は18時で終了です。
何処から見ようか迷いましたが、最後は錦秋湖オータム放流で特別公開されている『しぶきコース』を選びました。
緩やかながら長い階段を降り急いで見学場所に向かいました。
しぶきコースの名前の通り、放流の飛沫がかなりの量で降り注いでいます。
しぶきコースからはクレスト放流中いつでも誰でも迫力ある放流を体験することができるのでおススメです!
しばらく見学をしていると18時になり、ゆっくりと徐々にクレストゲートが閉まってゆき錦秋湖オータム放流が終了しました。
今回のオータム放流は発電所点検に伴う代替放流のため実施しているとのことで、クレスト放流終了後はコンジットゲートからの放流が開始され、僅かな時間ではありましたがコンジットゲート放流中のライトアップも見ることができました。
平日開催ではありますが10年に一度の錦秋湖オータム放流!
なんとまだ10月25日・28日・30日・11月1日に開催される予定です。
お近くの方も遠くの方も素晴らしい放流を体験しに現地を訪れてはいかがでしょうか?
最後になりましたがこのような貴重な機会をイベント化し公開してくださった湯田ダム管理支所の山内支所長をはじめとする管理支所の皆様、ありがとうございました。