今年の夏、突然全国のダムでダムカードなるものが登場し、ダム好きの間でちょっとした人気になった。ダムの写真が載った単なるカードだが、デザインが統一されて、工夫もされているようで、それなりに特徴がある。国土交通省と水資源機構が管理するダムで配布されていて、聞くところによるとあるダム好きが知恵を出したらしい。
ダムカードは、ダムに行かなければもらえない。一人1枚で、先着順、なくなれば終わり。 多分にマニアを意識した作りだ。たとえば宮ヶ瀬ダムのダムカードで見ると、ダムの写真の右上に、FNWP とあるが、この意味がわかる人は、すでに立派なダムマニア。これはダムの目的を示すもの。写真の右下にはGとあるが、これは多分重力式コンクリートダムの意味で、ダムの型式を示している。
裏面をみると、ダムデータがあるが、ゲートの数がジェットフローゲート2門などとゲートの種類付きで載っているが、これもいかにもマニアック。 「ランダム情報」とか「こだわり技術」とかいう欄があって、興味を引きそうなちょっとした情報が載っている。そういえば、「ランダム情報」という言葉はダム便覧が発明したと思っていたが、そうでもなかったのか。
ダムカードは、ダム好きが運営するいろいろなウェブサイトでも紹介されていて、たとえば、宮島咲さんの「ダムマニア」には、ダムカードのコーナーがあって、どこで配布されているかなどの情報やカードの写真が掲載されている。
今後ダムカードを配布するダムが増えそうな兆しがあるようだし、ダム好きのサイトには改善の提案もあるようだし、新規バージョンの計画もありそうだし、あれやこれやでこれからの展開も期待できそう。ダムを巡ってダムカードを集めるのもおもしろいのでは。
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