平成29年7月21日、満を持して九州電力株式会社からダムカードが発行されることになりました。
対象のダムは、昨年日本ダムアワード2016で放流賞を受賞した上椎葉ダムなど耳川水系の8ダム。今回耳川のダムを訪問する機会があり、各ダムを訪問しながらダムカードをもらいに行くことにしました。
早朝に宮崎市内を出発し、耳川の上流、上椎葉ダムを目指して遡上していくという計画です。途中、時間帯通行規制があるため、そこで時間を無駄にしないためにも計画的に進んでいく必要があります。
※各地点からの所要時間はGoogleマップを元に算出していますが、実際に走行する場合は現地の規制速度等に従い走行して下さい。
宮崎の美味しいものたち
朝早くから耳川に行くため、前夜は宮崎市内に宿泊。宮崎と言ったらやはり鳥料理。名物チキン南蛮や鶏ももの炭火焼き、鳥刺し、鶏たたきなどの料理や焼酎がありますので、ダムだけでは無く美味しい料理と美味しいお酒を飲みにぜひ宮崎県に来て下さい。
翌朝は前夜の酒宴が盛り上がった影響から、大内原(おおうちばる)ダムに1時間遅れで到着。あまり撮影ポイントが無いダムですが、どうにか木々の間から全景を撮影します。
大内原ダムは耳川の最下流にある九州電力の発電用のダムです。今年の夏からは、上流の西郷ダムと共に出水時には土砂を堆積させずに下流に流す通砂運用を開始しています。
大内原ダムに向かう途中に通った道の駅とうごうまで戻り大内原ダムのダムカードをもらいます。道の駅にはなんとダムカード配布中ののぼり旗が立てられています。ダムカード配布場所では写真のようなのぼり旗が立てられており、流域全体でダムカード配布を盛り上げているようでした。
次に向かったのは西郷ダム。ここは通砂のために堤体を切り下げ、ゲートを大型のものに取り替えるなどの改造工事を行ったダムです。
ゲート上につり下がっているものが気になります。ハンマーか何かでたたくと美しい音色を奏でてくれそうな鐘に見えますが、以前九州電力の方にご説明いただいたところホイスト式クレーンのカバーとのことです。金色に塗って幸せの鐘とか観光名所にすれば良いと思いました。
西郷ダムも近隣の道の駅さいごうの関でダムカードを配布しています。来た道を若干戻ります。このあたりは梨が特産らしく、道の駅にも売られていました。
次に訪れたのは山須原(やますばる)ダム。こちらは通砂運用のため現在も改造工事中のダムです。道路沿いからはあまりその姿を見ることは出来ませんが、とても素敵なモノを秘めたダムです。
山須原ダムも下流の西郷ダムと同様に堤体の切り下げ、ゲートの付け替えの改造工事を実施しており、仮締切りの上にSR堰が作られました。
そのSR堰が2段式ラバーで国内最大の高さ4m、この工事のために特別に作られたものとのことです。(写真は以前特別に見学させて頂いた時のものです)
山須原ダムのダムカードはダムから歩いて1分もかからない山本商店で頂きます。
この先、人里離れたダムが続くので、飲み物などをここで買うのが良いでしょう。
残りの諸塚村内のダム3基もそれぞれ訪問します。支流に入るため順番については特に制約などはありませんが、今回私は塚原(つかばる)ダム、宮の元ダム、諸塚ダムの順番でダムを訪問し、その後ダムカードをもらいに行きました。
諸塚ダムのダムカードを配布しているえくぼ亭はダムから離れており、高低差のある山道を走ります。土日月曜・祝日のみ営業のため営業時間に注意が必要です。
可愛らしい小さなアーチの宮の元ダムのダムカードを配布しているのは諸塚村観光協会。隣のレストランどんこ亭では、名産のしいたけを使った料理を味わうことができ、今回私は早めの昼ご飯としてジャンボしいたけ丼を頂きました。しいたけを噛む毎に旨みがあふれ出してきて大変美味しかったです。
塚原ダムのダムカードを配布しているもろっこはうす。ここは平成17年の台風14号による出水で集落全体が浸水被害を受けた場所で、川沿いの集落全体が嵩上げされており真新しい護岸が目立ちます。
このあたりに来てようやく計画の時間に追いつきました。そして予定通り時間帯通行規制を回避して岩屋戸ダムに向かいました。
詳しい道路規制情報はこちらの宮崎県道路情報を参照下さい。
http://roadi.pref.miyazaki.lg.jp/roadinfo/public/
塚原ダム上流で行われている工事は平日と土曜日、祝日実施で日曜日は解放されているようです。
岩屋戸ダムのダムカードはお土産、お食事処の平家本陣でもらえます。
ここ平家本陣では上椎葉ダムカレーを頂くことが出来ます、私も遅い昼ご飯として頂きました。
そして今回の最終目的地、日本を代表するアーチダムである上椎葉ダムに到着です。
アーチダム黎明期の1949年、国内第一号としてこのアーチダムの建設が始まりました。まだ国内でアーチダム建設の実績も無い中、このような大規模ダムの建設にチャレンジすることは大変な苦労があったと思います。
上椎葉ダムのダムカードは椎葉民俗芸能博物館でもらうことが出来ます。近くには鶴富姫伝説の舞台となった鶴富屋敷があります。
今回私は椎葉村から熊本側に抜けて帰路につきましたが、椎葉村内の民宿に泊まり、地の美味しい料理を食べお酒を飲み、翌日は一ツ瀬水系のダム巡りをするのも良いかと思います。
見応えのあるダムが多く、1日ダムを満喫できる耳川にぜひ皆様も訪れてみて下さい。