現在、第12回D-shot contestの受賞作品が展示されている浦山ダム周辺の道の駅で、『橋カード』というものが配布されています。このことは、私としては最近になって知ったことなのですが、すでに今年の3月21日から配布が開始されていたようです。
合角ダム管理所の掲示物 橋カードの発行主体は埼玉県で、配布は対象とされた橋梁に近い道の駅や観光案内施設等で行われています。今のところ、秩父路(国道140号線=彩甲斐街道)周辺の橋梁が対象です。橋カードは、盛上りを見せるダムカードを強く意識して作成されことに間違いはないはずです。
橋カードを入手するためには、 @該当の橋の写真を撮影する。 A秩父地域・深谷市・寄居町で、買い物・サービス等のレシートを受け取る。(@とAについては前後関係不問) B指定の配布施設に行き、写真を見せて、Aのレシートを提示する。 という手順が必要です。
ダムカードとの違いは、地元で何らかの消費行動をしたことを証明(上記A)しなければならないことです。ただし、その金額の最低額については、埼玉県のホームページには、特に記載されていません。また、配布施設である道の駅にある飲食店や売店を必ずしも利用する必要もありません。あくまでも地元の商店等を利用すれば良いのです。実際、コンビニの少額なレシートでも橋カードをもらうことができました。ただし、一度提示したレシートには、「橋」というスタンプが押され、引き換え済みの扱いとなります。別の橋カードをもらうためには、あらためて買い物等をする必要があります。ルールは、橋カード1枚について、1枚のレシートを求めています。複数人で食事をした場合でも1枚のレシートで会計処理をした場合には、1枚の橋カードしかもらえませんので注意が必要です。
ファーストラインナップとして登場した10種類の橋カードの中には、ダムに関連が深いものがいくつかありましてので、さっそくもらいに行くことにしました。
1.合角ダム、倉尾橋
橋カードは、ダムカードより少し横長で、縦がダムカードよりも少し短いサイズでした。裏面は「橋データ」として、所在地や形式(「型式」ではない)等の説明が記載されています。また、バージョン情報も裏面に表記されています。
倉尾橋の橋カード、配布場所:道の駅「龍勢会館」 西秩父桃湖には、合角漣大橋(かっかくさざなみおおはし)というシンボル的な斜張橋がありますので、こちらを採用した方が良いのではないかと思いました。
倉尾橋と合角ダム 配布資料を見ると、斜張橋として「秩父公園橋」がカードの対象となっています。今回は、形式としての重複を避けるため倉尾橋の方が選定されたのかもしれません。
2.玉淀ダム、末野大橋・折原橋
玉淀ダム直下に設置された末野大橋(有料道路)と折原橋(一般道)の2つの橋は、2つでひとつの景観を演出しています。この2つの橋が1枚の橋カードになっていることは、当然の帰結というべきです。
末野大橋・折原橋の橋カード、配布場所:里の駅アグリン館 玉淀ダムと末野大橋と折原橋のすべてを1枚の写真に収めるためには、ドローンの導入が必要になりそうです。地上からの撮影では、玉淀ダムまたは折原橋を被写体から外さざるをえません。このカードの写真は、玉淀ダム堤頂部から撮影したものと思われます。
末野大橋と折原橋、玉淀ダムから撮影 上路式のアーチ橋が末野大橋(有料道路)で、下路式のアーチ橋が折原橋(一般道)とです。折原橋には歩行者専用道が分離されており、玉淀ダムの撮影スポットとなっています。
末野大橋と玉淀ダム、折原橋から撮影
3.滝沢ダム、雷電廿六木橋
雷電廿六木橋は、滝沢ダム直下に設置されたループ橋です。正確には、大滝大橋と廿六木大橋で構成されるもので、この2つの橋によるループ橋の愛称が「雷電廿六木橋」です。この橋カードの写真は、そのままダムカードとして利用できると思われるほど素適な画像です。
ダムカードと橋カード、橋カード配布場所:道の駅「大滝温泉」 雷電廿六木橋だけの写真を撮っても全く面白味がありません。やはり滝沢ダムと一体化したところに、この橋の存在意義があるものと思います。
大滝大橋(左:下流側)と廿六木大橋(右:上流側) 先日より、11月30日までの期間限定で雁坂トンネル有料道路(山梨県道路公社)の通行料金が無料となりました。通常、普通車で片道730円の通行料金が不要となります。甲府以西にお住まいの方もこの秩父エリアに行きやすくなったのではないかと思います。また、関東以北にお住いの方も、広瀬ダムを初めとする甲州の特色あるダムが近くなりました。秩父エリアのダムと、山梨県内のダムはそれぞれ独自のイベントとして、所定のダムカードを集めて管理所に行くと特別なカードがもらえる企画を以前から実施しています。ダム愛好家の皆様にもこの企画と合わせて「雷電廿六木橋カード」をコレクションに加えてもらえればと思いました。 また、カードだけではなくおいしい食べ物を味わい、歴史や文化にも触れあう機会も設けてください。
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