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ダムインタビュー(11)
古賀河川図書館館長・古賀邦雄さんに聞く
「将来は1万冊を目標にしようという気持ちでいます」
古賀さんは、旧水資源開発公団(現・独立行政法人水資源機構)に入られて以来、30年の長きにわたってダム建設に関わるお仕事をされる中、個人としては「水・河川・湖沼に関する書物」に興味を持ち、コツコツと集めて来られました。それが積もり積もって、およそ8,000冊にもなったということで、お仕事の第一線をリタイアされた後、私設図書館を開かれました。それが古賀河川図書館です。これまでのご苦労とともに、どういうわけでこうした書物を集めることになったのか、また私設の図書館とはどういうものかなどについて、お伺いします。
(インタビュー:中野、編集・文:北川、写真:廣池)
用地は『感情と勘定』の釣り合いが大切
中野:
本日は、協会にお越し頂き有難うございます。
まずはダムとの関わりからお伺いしますが、旧水資源開発公団ではどういうお仕事をなさって来られたのでしょうか?
古賀:
公団では、主にダムや水路事業の
用地補償
にたずさわりました。これは昭和42年に入ってから、やめるまでやってきました。
中野:
用地補償の仕事は、交渉が難航するなど難しいことが多いと思いますが、どういうご苦労がありましたか?
古賀:
ダム技術は進歩発展していきますが、人との交渉事には技術の進歩のようなものはありません。これぞという型がなく地域々々で違います。実際にその土地の対策委員の方と会ってみないとわからない。そこが難しいところです。こちらは、いわばダムを造る側、そして地主さん、地権者の方々はいわばダムを造られる側。だから、その間には、どうしても確執というか考え方や立場の違いがあるわけで、なんとかそれを解決しなければなりません。何回も何回も話し合いながら接点を見つけるのです。私が思うに、用地補償という仕事は、『感情と勘定』の釣り合いだということです。感情というのは人の心のこと。もう一つは、お金の勘定のこと、要するにその『感情と勘定』がイコールになった時に解決するような気がします。
中野:
一番大変だったのはどこですか?
古賀:
一番大変だったのは
徳山ダム
ですね。この間、今年の10月13日に竣功式がありました。規模が大きいところは、地権者が多くて、いろんな方がいらっしゃるので、それをまとめるのがたいへんでした。
それと、時間経過も問題です。昔は地域の有力者の方を中心にある程度まとまる可能性がありましたが、今はどちらかというと個人の考え方が強く前面に出てくるので、たくさんの地権者をまとめるのは難しいと思います。昔は調査から竣功まで10年くらいで終わりましたが、今は「時のアセスメント」が入ってさらに難しくなり、長くなっています。徳山は40年かかりました。その間、地権者は父から息子、そして孫の代になっています。その間に考えも変って行くから大変です。さらに世情も変わってきます。30年間
補償
の仕事をしてきましたが、私は、いい用地職員ではなかったと思っています。
本を集め始めた頃は、手当たり次第
中野:
次に図書館についてお伺いしますが、本を収集され始めたきっかけを教えてください。
古賀:
図書収集は学生のころからやっていましたが、本格的には公団に入って上司と研究会を始めたのが一つのきっかけです。仕事にも関わるので、水、河川、
補償
に関する本などを集めて整理してみたらどうかという話があって始めました。
古賀河川図書館全景
中野:
本は、具体的にどのようにして集められたのですか?
古賀:
本を集めるには、3つのルートがあります。まず古本屋さんで購入する分と、新刊書は普通の本屋さんで購入するのと、あとは行政関係者から寄贈していただくという形で、30年間集めてきました。出版社が刊行して本屋さんで売っているものは、お金を出せば手に入るんですが、昔のもの、特に官公庁が出版したものはなかなか入手できません。東京の神田などの古本屋によく足を運びました。
最初は3分類(水・河川・湖沼に関するもの)から集め始めて、手当たりしだいでした。平成に入ってから、一応、体系的に35に分類し直しました。例えば、文学とか、民俗とか、それから経済、法律、河川法、農業用水、水道用水、水害…と分類整理していったんです。治水だったら治水、ダムだったらダムというように。30年も集めると、日本人の水に関する考え方とか、河川に対する考え方とか、その時どきによって問題が出てきますが、それに対していろいろ行政側も対応しているというのが見えてきますね。
例えば、昔の話であれば、水争いとかがあって、
水利権
とかですね。この問題は、上流と中流と下流で利害が違いますし。
右岸
と
左岸
でもがらっと違いますしね。そこら辺は、どうしても争いのようなことになる、それはしょうがないと思いますね。弥生時代から水に対する考えや感情はもうずっとつながっているんですね。長い争いの中で、やはりみんなが話し合うようになって、その中で一つのルールができあがってきたんじゃないかなと思います。ある地域では、ダムや導水路の完成によって、水の運用が合理化されて、その水争いが減少したことも確かですね。
中野:
円筒分水という方法もあるようですが。
びっしりと本が並ぶ古賀河川図書館
古賀:
それも地域の話し合いでしょうね。武田信玄が考え出したと言われる山梨県北杜市にある三分の一湧水ですか、あれも何十年もかかっての話し合いの中での結果だと思いますが。
中野:
水利用の知恵というか、争わないよう均等に分ける知恵だったんですね。
古賀:
そうですね。
中野:
たくさんの本を集めて、費用の方も大変だったのではないですか。
古賀:
それはよく聞かれます。だけど、たとえばある人が、小遣いが月に5万円だったとして、仮に20年経つと、1200万円になります。それを何かに使っているわけですよね。半分としても600万円。大金です。人によって使い道は違うでしょうが、私の場合はそれを好きな本集めに使ったと言うことですよ。でも、仕事をやめる前までは、ストレス解消のため、パチンコや麻雀に興じていました。
問題は、引っ越しの時
中野:
本を集めるうえで一番のご苦労は、どういうものですか?
古賀:
まずは、官舎の引っ越しのときに、本運びが問題になりました。段ボール200〜300箱になりますからね。仲間からは、古賀の引っ越しの手伝いは行くなと…。それに運送屋さんには「4階から4階への引っ越しはやめてください」と怒られました。これはエレベータがない4階建ての建物間の運搬は大変だと言っているのですね。
平成8年に整理したとき、自宅で6000冊になっていました。2部屋が本で一杯でした。引っ越しの日に周りの方々は、その日のうちに荷物が収まってしまうのに、私のところは1週間ほどベランダに本の箱が山積みになっていました。本を部屋にしまい込むのが大変なんです。
中野:
集めた中で、とくに印象に残った本はありますか?
古賀:
松原・
下筌ダム
建設で、地権者の室原さんと九州地方建設局や本省とのやり取りがあった蜂の巣城関連の本ですね。昭和38年から40年頃でした。松下竜一さんの「砦に拠る」という本がとても興味がありました。そのころは、だいぶ本を集めてましたから、蜂の巣城関連の本もたくさん読みました。
中野:
収集された本には、全部目を通されるのですか?
古賀:
全部読み通す本もありますが、大半は目次と一通りの内容と、あとがきを見ます。が、ある河川に関する本の問い合わせがあれば、これとこれと、こういう内容の本がありますよとは言えますね。
蔵書に囲まれて
本から見えてくる時代の流れ、水の社会史
中野:
たくさんの本を見ていると何がわかりますか?
古賀:
多くの書籍、資料を通して見ると「水の社会現象」が浮かんできます。例えば、昭和20年代は復興期で
水力発電
などのエネルギー中心の時代。30年代は、高度成長期で都市用水などの水資源開発期で、この頃、国民はもろ手をあげてダム建設に賛成でした。40年代から50年代にかけては、この頃から河川環境という問題がでてきて、日本人の心や考え方も変わってきました。公害問題や環境問題ですね。今は親水、ウォーターフロントですかね。やっぱりダムというのは時代の要請であったと思いますね。必要なダムは、環境に配慮して、時代に合わせて造るべきだと思います。
中野:
古賀さんの河川図書館の利用方法について教えてください。
古賀河川図書館ホームページ
古賀:
開館時間は原則10時から5時までですが、電話して頂いて私が居ればいつでもOKです。蔵書は8000から9000冊です。寄贈もあって今も増えていて、将来は1万冊を目標にしようという気持ちでいます。図書館についてはインターネットで
ホームページ
を開きましたので、少しずつ知られるようになってきました。
中野:
最近は「メールマガジン」も出されているとか?お一人で作られているのですか?
古賀:
常時かかわっているのは、三人ですが、ホームページを作ってくれているのが私の先輩ですね。打ち合わせをして内容を決めて、その後で彼が作ってくれてます。メールマガジンは毎月一回、一日付けで出すようにしています。主に、寄贈や新着図書、河川のイベント、フォーラム、それに、「水のことなどあれこれ」などの紹介になります。
中野:
現在の河川図書館の利用状況や、何か気づかれたことは。
古賀:
今の図書館は大きな古い民家を借りていますが、七部屋あって畳の部屋や板の間や廊下に本を並べています。先日は、名古屋からNPOの方が二泊三日で来て、いろいろと資料を探したいと。それで貸し出しもしました。やはり好きな方に来て頂きたいのです。今は大学の先生、学生、NPOや国、県、市の関係の水や河川の関係者が来てくれます。
ダム好きさんには、びっくりした
中野:
このインタビューは、ダム好きさんというか、そういう人にお話を伺うことから始まったのですが、いわゆるダム好きさんをどのように受けとめていますか?
古賀:
素晴らしいと思いますよ。やはり美しいものは、美しいとね、言われることが。自然の美の中に人工のダムの構造物が溶け込んでいるという目で、見られているんじゃないかと思いますね。それは、人工のダムと自然の、大自然の美の融合という価値観かな。そこはすごいと思いますね。それと、みなさんダムに詳しいですね。萩原さんなどの記事を新聞でみて私もびっくりしました。最近は、水資源機構も応援されていますね。まさに時代も変わってきましたね。
中野:
数多くの水や河川・湖沼に関する書物を見てこられて、お気づきの点や問題点などがあれば教えてください。
古賀:
私は、水というのは山、川、海へとまわる循環系としてとらえて、考えてきました。水の問題は、それぞれの流域の過去の検証によって、地域で考えればよいと考えてきました。しかし、今や水の問題は世界的な問題になってきて、
地球温暖化
とか世界規模の問題になってきましたので、なかなか未来への展望が開けないですね。となると、やはり、その地域で頑張っても、地球全体ではどうなるかなと、そういう懸念があるんですね。
中野:
21世紀は水の時代と言われてますし、世界の水事情をみると、世界ではたいへんな地域があって、ダムが緊急に必要なところがあるといわれてますが。
古賀:
世界を見渡すと、大事なのは3つですね。やはり、水と、それにエネルギーと食糧。これが、うまくマッチしていかないと、人間の幸福につながらないと思いますね。
人口が増えるということは、それだけ一人当たりの水の使う量が制限されてきます。今は、64億人ですかね。世界の人口が。中国が13億人。インドが12億人ですね。結局人口が増えれば増えるほど、水の量というのは限られてますから、一人当たりの量、使う量が減っていくわけでね。それは、食糧もエネルギーも同じだと思います。世界での水の偏在をみると、ダムは地域的、時間的、空間的に水量を調整する役割を持っているのですから、そのダムの役割が十分に機能するように見直す必要があるのではないでしょうか。
中野:
水も大事に使わないといけないですね。限りのある資源ですから。
古賀:
そうですね。地球温暖化によって、ダムの働きというのが、見直されても良いですね。雨が多く降るところには、多く降る。或るところには少なくしか雨が降らない。
その時に、ダムの役割をどういうふうに考えるかというのも、一つの考え方だと思います。地球温暖化に関して、水資源開発の面で日本がどのように変わってゆくのか心配です。いまはまだ先が見えませんけど。
『ダム書誌あれこれ』は、100回を目標に
中野:
当協会発行の「
月刊ダム日本
」には「
ダムの書誌あれこれ
」を連載していただいておりますが、あれはどのように取材し、原稿にまとめておられるのでしょうか?次に何かお書きになりたいテーマなどがございますか?
古賀:
取材手順は、「ダムに関してはこんな本がある」というお話を各県の河川課などから聞いて、工事誌などの文献をお借りしたり、いろいろなパンフレットを頂いて流域の水や河川の動きを調べて書いています。資料は国の関係事務所からも頂きます。
それで実際、その県のダムのいくつか、現場を歩いて写真をとって、それで県全体の、水の動きというか、河川のこと、地理的なものとか、資料を調べて書いているんですよ。
中野:
これからの原稿予定について教えてください。
古賀:
今60回ですが、まだ北海道、沖縄、東海などがありますから、この先100回くらいまでは書きたいですね。
今は、鬼怒川を書いていますが時代の流れがよくわかります。大正時代は
水力発電
ダム、昭和30年代には五十里ダムなどの多目的ダムになってきました。
水事情は、各県によってそれぞれ特色がありますね。例えば、長崎県は複雑な地形で島も多くてほとんどが
二級河川
です。ですから治水や利水のために小さなダムをいくつもいくつも造っています。ダム造りが至上命令なのですね。福岡県では福岡市の人口が百万人を越しましたが、二級河川しかないので江川ダム・寺内ダムの水開発によって筑後川から導水しなければ都市開発ができない。ダム造りはそれぞれ地域によって違ってきますね。上流と中流と下流の利害関係が一致しないと難しいですね。
次は揖斐川のダム、それから鹿児島県のダムを書く予定です。
中野:
『ダム書誌あれこれ』以外にもいろんな執筆活動をされてますが、どのように書かれているのですか?
古賀:
水文化などの執筆活動には、まず文献調査からはじめてエピソードをひろいます。
例えば、鬼怒川のダムの場合も、五十里湖や小貝川などを調べていると五十里ダムのエピソードがたくさん見つかりました。命名の由来や江戸時代の土砂崩れで自然ダムができたことの歴史などです。
この間、熊本県について加藤清正関係のことを調べていました。球磨川や白川や緑川などですが、熊本県に関する本が次々とつながるんです。それらを「こういう本があるのですよ」と紹介する記事を書いたりしています。また、書くことによって新しいことが分かったり、つながりができたりします。ときには、書き洩らしたことに気づいたりもします。
過去を検証して、未来につなぐ
中野:
当協会では、工事誌について収集・保管してきましたが、十分に活用されているとは言えないかもしれません。どうすれば良いでしょうか?
古賀:
工事誌については、高橋裕先生が「工事誌をもっと活用すべきだ」とおっしゃっています。大切なのは、過去のものを研究して検証して、未来を考えていくことだと思います。
歴史と言えば、河川法も時代とともに変遷しています。内容によって時代が分かるのです。明治29年にできて、高度成長の昭和39年と、環境問題や住民運動が起こったその後、平成9年に改正されているなど、それぞれの時代がつながっている訳ですね。
ダムの歴史
は、古代は農業用水から始まり、明治大正戦後と
水力発電
全盛の時代に、そして高度成長になって工業用水や水道用水が加わりました。その後、今度は環境ということでね、生物の問題とか、鳥類とか、そういうのも大事にしないといけない。動物とかそういう自然を壊してしまうと、人間そのものも生存も危なくなるという発想がありますから、人間もそういう動物も大事にしようという考えです。共生共存ですね。
今は、ダムも自然や環境に配慮するようになりました。
中野:
ダム
再開発
、リフォームについてはいかがですか?
古賀:
ダムのリフォームはやるべきだと思います。やはり、これからはダムだけでの治水というのは、どうかと思いますし。しかし、治水はダムも含めて、いろんな形で総合治水が必要だと思います。その場合、古くなったものを
嵩上げ
をすることによって、治水効用を高めるとか、利水効用を高めるとか、いろんなやり方があると思います。
中野:
ダムについて、これからの方向性などについてお考えがあれば、教えて頂ければと思います。
古賀:
ダムを造ることによって、技術が発展してきたわけですから、ダム造りがゼロになってしまうと、ダム造りの技術がなくなっちゃうのではないかと、それは心配してます。ただ、これからのダム造りは環境に配慮することが必要ですね。
伊勢神宮でも式年遷宮で建て替えていますね。そうすることで、技術の伝承が進み、メンテナンスができる訳ですね。また、日本のダム技術を海外で活かすことも大切ですね。だいぶできているように思いますけれども、そういう形でもっと世界に貢献できればいいですね。
中野:
過去の検証から未来へとか、技術の伝承とかいったお話を伺って、当協会ももっとがんばらねばと思いを新たにすることができました。
本日は、どうもありがとうございました。
(参考)古賀邦雄さんプロフィール
1967年、西南学院大学卒業後、水資源開発公団(現・独立行政法人水資源機構)に入社。いくつものダム建設に関わる一方で、およそ30年にわたって水・河川・湖沼関係の文献を収集する。その文献をもとに2008年5月に古賀河川図書館を開設。
現在、日本河川開発調査会、筑後川水問題研究会、水・河川・湖沼関係文献研究会等で活躍。古賀河川図書館館長。
1967年 水・河川・湖沼関係文献の収集を始める。
1979 「水登ともに」(水資源開発公団発行)3月号に「水の文献目録」を寄稿。
〜1992年
1993 「水登ともに」に「水の本」を寄稿。
〜2001年
1996年8月 「水・河川・湖沼関係文献集」発行。
1998年 収集文献が5,000冊を突破。
2002年2月 「水の文化」(ミツカン水の文化センター発行、旬刊誌)に「水の文化書誌」寄稿。
現在も執筆中。
2003年11月 「月刊ダム日本」((財)日本ダム協会発行、月刊誌)に「ダムの書誌あれこれ」寄稿。
現在も執筆中。
2004年1月 「にほんのかわ」(日本河川開発調査会発行、旬刊誌)に「アーカイブスの河川書誌考」寄稿。
現在も執筆中。
2004年7月 「用地ジャーナル」(大成出版社発行、月刊誌)に「文献にみる補償の精神」寄稿。
現在も執筆中。
2004年10月 共著「里川の可能性」(新曜社)発行。
2008年5月 古賀河川図書館オープン。(約8,000冊を収蔵。)
(2008年12月作成)
ご意見、ご感想、情報提供などがございましたら、 までお願いします。
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ダムインタビュー(91)米谷 敏氏に聞く「土木の仕事の基本は 人との関係性を大事にすること」
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ダムインタビュー(92)渡辺和足氏に聞く「気象の凶暴化に対応して,既設ダムの有効活用, 再開発と合わせて新規ダムの議論も恐れずに」
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(古賀 邦雄)
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